まだキャパの倍×倍ゲームで消耗してるの?(バンド活動偏)

ちょっと前から思ってる「バンド活動における動員ハッタリの限界」について

※2015/12/29に書いてUPし忘れてた記事です

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先日、某バンドのメンバーさんと来年の活動について色々と話をしてまして、ふと思ったことを。

話の内容的には

「来年、どういう活動しようか~?○○は?」

「う~ん…」

「じゃ、ワンマンライブとか?」

「いやぁ…ワンマンももう○回やっちゃってるんですよね…」

「あ、なるほど…じゃ、いまさらワンマンライブしてもインパクトないね…」

みたいな会話でした。

ある種”ハッタリ”というか外に向けてのバンドの見せ方だけ、変に覚えちゃってもバンド活動としては先細りしていくよな…というお話。

バンド活動の順当なステップアップ

例1)
  1. バンド結成
  2. 練習する/良い曲ができる
  3. ブッキング/対バンイベントなどでのライブ活動
  4. 知名度、集客力のアップ(バンドの友達、仲間をつくる)
  5. CD/音源/MVなどの制作
  6. レコ発イベント/ツアーなど自主イベントの開催
  7. さらに動員/人気が出てくる
  8. 100~200人キャパでのワンマンライブ
  9. ライブハウスのキャパが人気とともに大きくなっていく~続く
みたいな感じでしょうか。

ただ、この通りにやっていても、なかなか思ったように成果がでないのも事実。

ほとんどのバンドは4~6 辺りで足踏みしてしまってるのが現実かとは思います。

もちろん、1例なのでこの通りにやる必要はなくて、どれかをすっ飛ばしても良いし、順番を入れ替えても良いと思います。

むしろ、人と同じ事をやっていても、目立てないので、この通りになんか絶対にやるか!絶対に周りを出し抜いてやる!ぐらいの気持ちはないと厳しいかもしれません。

ただ、ひとつ覚えておいて欲しいのは

順番を入れ替えても、必ず全部は何らかの形でクリアしないと駄目なものばかりです。

というところ。

バンドの活動の仕方を一緒に考える時に、よく「1年後ぐらいの目標」を決めてしまって、辻褄をあわしていく…みたいな考え方は僕自身もよくします。

ただ、辻褄は必ず合わせないといけないんです。

仮に2年後の目標を

なんばハッチ(キャパ1500人収容←たぶんそれぐらい)でのワンマンライブ

とします。

それまでにあわせておかない辻褄というのは
  • 演奏力
  • 客席を盛り上げられるライブ力
  • 曲の数
  • 知名度
  • 応援してくれるお客さんの数
  • 応援してくれる仲間のバンドマン、関係者 などなど
これぐらいの要素は必須で。

1500人キャパでのワンマンライブに見合ったバンドになっていないといけないと思うんです。

どれか一つがかけても、なんばハッチでのワンマンライブは成功しないんじゃないかな?と思います。

演奏力や曲数は当たり前として「バンドの知名度と、応援してくれる人達の存在」ここが鍵になる気がします。

要は”がんばって、なんばハッチでワンマンライブをしても、知名度がないと話題にもならない”

“応援してくれる人がいないなら、もしかしたらやる意味すらない”って事なんです。

じゃ、2年の間にやる事というのは、しっかり練習して、良い曲をいっぱい作って、お客さんをしかっりつけていこう、みんなにバンドを知ってもらう!…という当たり前の活動になります。

その目標に向かって、どういう風に課題をこなしていこうか?という感じでしょうか。

バンド活動というのはストーリー作り

この 目標に向かってどういう風にバンドが進んでいくのか?

を、いかにお客さんと共有できるか?どういうストーリーを見せてあげるか?

というのが、いわゆる”バンド活動”なんだと思います。

まぁ、この辺りはみんなが言ってるいることなんで、今さらの感はありますが。

で、

ちょうど5年前ぐらいから思ってる事を。

やっと本題です。
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“ドラゴンボール”じゃなくて”JOJOの奇妙な冒険”をおすすめします

はい。少年漫画を読まない人には意味不明の例えですいません。

タイトルのとおりなんですが

まだキャパの倍×倍ゲームで消耗してるの?

って話なんです。

ドラゴンボールという漫画は特に物語後半からの展開が、

強い敵を倒した時に、それよりもさらに強い敵が現れてそいつを倒せば、さらにさらに強い敵が現れて、さらにさらに強い敵が…という

いやいや。いったい登場する敵どれだけ強くなるねん!?

という、いわゆるパワーインフレをおこしてる状態の漫画


↑こういう事です

これをバンド活動でやってしまうとキリがないよ?というお話。

つまり「敵の強さ=動員人数」。

100人のキャパでワンマン成功では半年後に、300人のキャパでのワンマン成功では、一年後は1000人のキャパでのワンマン…みたいな感じでしょうか。

いや、本来はこれぐらいの感じでトントン拍子に行きたいもんです。

でも、自主でやってるバンドの場合まずは無理でしょ?

それでも、ドラゴンボールの場合はどんなに強い敵が現れても「主人公達が強くなってる理由」は一応あるんです。

神様と修行した、伝説のスーパーサイヤ人になった…などなど、強くなる理由がこじつけでもあって主人公は強くなってから戦っているので、物語的にはギリギリ破綻はしてません。

ただ、自主制作で活動してるバンドが敵の強さ(ライブハウスのキャパ)だけを上げていっても、自分達が強くなってないので物語が必ず破綻します。

例えば「ええ!?あのバンド、もうクアトロワンマンなんだ!?人気あるんだなぁ~すごい!」と思われたいがために、無理にキャパを広げても必ずボロが出ます。

いわゆるハッタリの限界。

辻褄があわないんです。

なので個人的には

ドラゴンボールよりもJOJOの奇妙な冒険をおすすまします。

JOJOの奇妙な冒険…第三部より出てきた”スタンド”という特殊能力をそれぞれが持っていて、

敵との戦い方が”腕力/パワー勝負”ではなくて”能力戦”なんです。

なので、パワーインフレを起さない。

JOJOでわかりくいなら、ONE PIECEでも良いです。

ONE PIECEも初期に限って言えば、悪魔の実と呼ばれる実を食べたキャラ達がそれぞれに持っている特殊能力合戦。

そのバンドの持ち味を活かした、特殊能力合戦に持ち込まないと、先々は勝てる勝負も勝てなくなっていってしまうんですよね。

キャパをドンドン上げていって話題を作って…っていうのは、お金をかけられるメジャーさんのやり方(もっと言えば昔のメジャーさん?)

とりあえず広い会場を押さえて、ライブの日までに雑誌やTV、ラジオにいっぱい出して宣伝をいっぱいして、バンドにも死ぬほど練習させて、辻褄をあわそう!みたいな。

要はライブの日までに、人気バンドにでっちあげてしまおう!と。

まぁ、”お金”と”繋がり”が、たくさんいりそうな作戦ですね。

僕らには無理でしょ?

パワーインフレ化してしまった活動では、自主で活動してるバンドの場合、非常にあとあとの辻褄を合わせにくい。

だったら自主で活動しているバンドさんの場合は、100人集めたワンマンライブをした後に次にやる事はもしかしたら会場のキャパを大きくするような縦に向けての動きではなくて、自分達らしい横に広がっていくような活動かもしれません。

能力戦に持ち込むこと。

具体的には、そのバンドさんの特徴ありきの話なので、なんとも書けませんが、

例えば、歌ってる内容が若い女子向けの女性Voのバンドさんだったら、「女の子限定のワンマン」みたいな企画をしてみる…とか。

まぁ、それで横にがんばって広げていって、さぁ次の展開を!という時には大きな会場を目指していかないといけない…とは思うのですが、バンドの実力が見合ってない状態でハッタリだけで広くしていっても、バンドの首をしめるだけなのに…と僕なんかは思ってしまいます。

ただ、能力戦というのは要は反則合戦なんで、基本的にその特殊能力を使えるのは一回まで

というのも覚えておきましょう。

いいところ、3回ぐらいまで。

なぜかというと、良いアイデアを使って成功したら

確実に誰かパクられます。

具体的に例を出すと

ライブハウスでステージを使わない”フロアライブ”みたいなイベントが、大阪では一時期多かったんですね。

あれ最初に考えた人はすごいなぁ…と思うし、最初に知った時は「お?面白そう!」と僕なんかも思ったんですよね。

でもあのやり方が定着して、(みんなが参考にして取り入れて)

「フロアライブ」自体が定着してしまったので、今「フロアライブ」と、聞いても、正直、何も思いません。

むしろ、ああまたフロアライブか…ぐらいに思っちゃう時もある。

1アイデアを新鮮に使えるのは一回だけです。

ふまえると、能力戦に持ち込んでも、アイデアを考え続けないと駄目なので、これはこれで、パワーインフレ以上にしんどいかもしれませんが…という事に今気づいた(笑)。

いや、でもパワーインフレのキャパの倍×倍ゲームに巻き込まれるぐらいなら、まだこっちの方が勝算あると思うんですけどねぇ??

いかがでしょうか?

○年後、武道館でやります。

この種のハッタリかまして、辻褄をあわせていく活動も、ちょっと前に流行りましたよね。

いや全然すごいし、そこに向けての努力は本当に並大抵ではないと思うし、考え方的には「人と違う活動の仕方で差別化」を計る…なんで全然良いと思うんです。

こういうやり方で、大阪城ホールや武道館、その他の大箱でワンマンしてるバンドも何組か知ってます。

ただ、これってライブ活動=ストーリー作りって考え方でいうと、第一話目の冒頭を、

いきなり最後に出てくるはずの最強の敵との戦闘シーンではじめちゃう

って事なんですよね。

物語の冒頭としては、読んでる方はドキドキするし、良いはじめ方とは思うんですけど、続きのストーリーを上手く作れるか!?っていう疑問も正直。

このはじめ方をする場合は、その最強の敵まで辿りついて、その敵を倒した後のお話の続きもきちんと考えてからじゃないとかなり危険なはじめ方だと思います。

最強の敵を倒した後に、また初期ボスぐらいのキャパのところでワンマンやるの?っていう。

う~ん。

なんだかねぇ。

ハッタリも絶対に必用だし、つくべき時にハッタリをかませる人って本当にかっこいいんですけどね。

ただ、ハッタリの限界というのも確実にあるので、地道な筋トレは必ずやらないと駄目なんですよね。

色々と、すっとばして先にやっちゃうと辻褄を合わせる作業が、あとあと本当に大変になっちゃうよ…というお話でした。

まだキャパの倍×倍ゲームで消耗してるの?

そういうのに疲れちゃった人は、じゃ、特殊能力合戦に持ち込もうよ。

でも、地道な練習なくして、ロックバンドなんて道はなし。

おそまつ

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