行ってまいりました、KANA-BOON初の野外ワンマンライブ。

行ってまいりました、KANA-BOON初の野外ワンマンライブ。

ヨイサヨイサのただいまつり in 泉大津フェニックス。

実は行こうかどうしようか、ちょっと迷ってたんですが、やっぱり行って良かった。

仕事を抜け出させてくれたknaveのみなさん、ありがとうございました。

で、当日の朝になんとなく昔のKANA-BOONの話なんかをtwitterに書いてみたりしたのもあって、なんだか色々と思い出しながらの会場入りだったのですが、昔から~な人にも何人か会えて嬉しかったです。

お客さんの数もこれだけ多いと知り合いにはほぼ会えないだろうな?とも思ってたんですが、けっこう色んな人に会えた。

誤解のないように先に言っておくと「昔からファンの人が偉いとかすごい!」…というのは断じてないのですが、でもね、だいたいの場合はバンドの人気が出ると昔のお客さんがいなくなる事って多いんですよね。

インディー時代のお客さんが、メジャーデビューしたら離れていく…みたいなやつ。

KANA-BOONの場合は、距離が遠くなったからもう見に行かない!とかじゃなくて、それでも、あの頃の子達が今でもライブに来てるのを見ると単純に嬉しかったりもしました。

ライブがはじまる直前に行ったので、他の催し物は見ずにライブだけを見た感じでした。

上手くなったなぁとか、成長したなぁ…なんてのは、前のなんばHatchでのライブを(飯田ご両親と一緒に 笑)見た時に散々思ったので、比較的、冷静に見ようかな…と真ん中辺りで見てました。

やっぱりお客さんの人数が圧倒的。
フェスとかでKANA-BOONを見た事がなかったので、あの人数が盛り上がってる絵を想像はしたことあったんですが、いざ目の前にするとさすがに感動してしまった。

良いバンドになったなぁ…と、改めて思いました。って、毎回、これ言ってるな(笑)。

彼らに関して、あまり興味のない人からなんかは、パッと出で最近流行りの4つ打ちギターロックバンドみたいに思われてるのかも知れないけど、決して「パッと出」ではないんでね。

結成の頃はコピーバンドだったかもしれないけど、そこから数えたら、ここまで紆余曲折7〜8年はやってるバンドでしょ?

で、たぶん僕と会った頃って、周りの同世代のバンドが、例えば閃光ライオットみたいなオーディションを経て脚光を浴びてるのを、南大阪の隅っこで悔しい思いをしながらただ横目で見ていただけの頃。

やる気はあって、理想だけは高いのに、何をどうやったらいいのか全然わからなかった、一番歯がゆかった頃。

今でも仕事がら、そんな思いをしてる若いバンドって、僕の周りにはたくさんいてるんですが、彼らもそんなバンドの一つでした。

そんなバンドが、武道館だって埋めれる人数を集めて、地元で凱旋ライブって、本当に夢があると思う。

もう、ただただ感慨深い。

もう、ただの僕の自意識過剰と思ってもらって良いんですけど、雑誌のインタビューやライブのMCで「はは(笑) それ、俺が前にずっと言ってたやつやん(笑)?」なんて思う言葉が、たまに彼らの口からポロポロと出てきたりするんですね。

なんて言うか、終演後の誰もいないライブハウスの隅っこに猫背のまま集まって、ダラダラと話してたあの日々は、どこかの部分ではきちんと彼らの血肉になっているんだなぁ…というのが、確認できるみたいでああいうのはすごく嬉しくなる。

例え、それが僕の勘違いであっても。

twitterにも、ポロっと書いたんだけど、一つ今更気づいた事。

アンコールの時に去年のラッシュボールの時の話をしてくれた時。

眠れぬ森の君のため が最後にBGMで流れた時、お客さんが帰らずに最後まで歌ってくれた光景の話。

その時にスタッフさんが「まぐろぉ〜!」って、泣きながら鮪のとこに来たっていう、くだり。

ある部分の僕は。

ある部分では。

僕は、本当はKANA-BOONのそんな光景にもう少しだけ立ちあって、そのスタッフさんみたいに隣で泣きたかったんだろうなぁ…と。

地元の小さなライブハウスから成長して巣立っていって。

「はい。自分の仕事はそこまで!」って、わかってはいるんだけど、もう少しだけ彼らの隣に居たかったんだなぁ…と、改めて気づいてしまった。

やっぱり、ちょっとだけさみしかったんだな…と。

いや、今の状況は本当に嬉しいし、喜ばしい事なんです。

たまに、僕「ら」の与えた影響が、曲だったり演奏だったり発言からだったりから、ちょっとだけ顔をのぞかせてくれるだけですごく嬉しい。

そう思うと、それはやっぱりワガママだし、ないものねだりなんだろうな…と。

そもそも、自分にきちんとした、いわゆるバンドのマネージメント業務なんて出来るはずないし、最初から、僕は「いち先輩バンドマン」として、音楽人の先輩として接してたんでね。

彼らに付いていって、どうこう〜っていう気持ちは、最初から全然なかったんですが。

大阪活動期後半から、どんどん敏腕になっていった、あゆみちゃんというスタッフもいたしね。

最初は比較的、冷静に見てたんですが、なんだかどんどん不思議な気分になって見てました。

やっぱりあのタイミングで、あの中2感全開の(笑) 眠れぬ森の君のため を演られちゃうとね。

あれはずるい。

2番までは我慢できるんですよ。

でも、3番のライブハウスのくだりの歌詞になっちゃうと…(笑)。

あれ、前から思ってたけど、ちょっと間違ってるんです。

バレないように下を向きながら半ベソをかくのさ

のところ。

実際は、泣きそうになったら、涙がこぼれてバレないように上を向くんですよ (坂本九さんの歌詞みたいやけど 笑)。

だから、バレないように下を向きながら…のとこで、毎回、僕は上を向いている。

間違ってるぞ?ここの歌詞?って思いながらね(笑)。

なんだか最近、プライベートで色々ありまして「色んな事がなかった事にされてる」のを見て、すごく憤りを感じてました。

僕だけの事なら、別にいいんですが、そこに関わってたたくさんの人の気持ちまでなかった事にされてるみたいで、すごく憤ってたんです。

でも、例えばこんなKANA-BOONのライブを見ると、改めてどうでも良い事なんだなぁ…と思えたり。

規模は全然違うんだけど、きちんと努力した成果が出てて成長した姿を見せてくれた、この前のARKSのライブを見た時も同んなじ事を思ったんですが。

そう考えたら、僕にとっては、キャパが100人でも、16000人でも一緒なんだなぁ…と、そこにも気づけた。

僕にはやっぱり、ちょっとだけ遠巻きな位置からバンドを見守って、たまに元気づけて応援してやってたつもりが、逆に元気をもらう…そんなポジションが似合ってるんだと思う。

ジジイになっても「KANA-BOONが…」って、言い続けてやる(笑)。

そして願わくば、僕がジジイになる頃には、KANA-BOONだけじゃなくて、今関わりのある他のバンドの名前を自慢気に周りに言いふらせたら良いなぁと思う。

それは「売れて」とかいう、安易な意味じゃなくて「ずっと続けて」という意味なんですが。

そして周りの若いバンドがこんなにがんばってくれてるから、僕も年甲斐もなく若い気持ちでバンド続けれてるのもわかってるんでね。

みんながいなかったら、たぶん、とっくにThe denkibranなんかやってないと思う。

お客さんに見向きもされなくても、少なくても、君達にだけはいつまでも、かっこいい先輩バンドでいたいって小さなプライド。

やっぱり行って良かった。

ありがとう、KANA-BOON。

倉坂


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