大阪の福島区にあるCDショップ HOOK UP RECORDS のお話。
HOOK UP RECORDSってそもそも何よ?
地元のインディーズ/自主制作のCDを中心に扱うCDショップで、The denkibranとしても、ライブハウスの人としても、何かとお世話になっているお店です。具体的にどんなCD屋さん?かと言いますと…
(私的偏見でまとめる) HOOK UP RECORDSの特徴
- CDの品揃えが一般流通にのっていない音源ばかりなので通好み/マニアック
- CD屋さんなのに本業のCD販売より、インディーズバンドの活動相談に乗ってる時間の方が長いっぽい(気がする)
- お店の場所がわかりにくい
- ほぼ毎日、blogを書いている
- 店長の吉見さんがもともとタワーレコード梅田マルビル店のバイヤーさん
- 店長の吉見さんの声がかん高い
- 店長の吉見さんが顔出しNGらしい
- 店長の吉見さんが冬場はいつも青いジャージを着てる
さすがにこの説明ではわかりにくいし、失礼にもほどがあるので(笑)真面目なHOOK UP RECODSの詳しい話は、OTOTOYのインタビュー記事をみつけたのでこちらをどうぞ。
基本はCD屋さんですが、バンドの活動の相談にのる事も多いので、そういう記事も発見。空中ループさんのインタビュー記事です。
…という感じのお店です。
僕らの関わり方としては、CD屋さんというよりも正直、何かあった時に、バンドの事を相談しに行ったりするところだったりします。
大阪市福島区 福島7丁目の商店街の2Fにひそっりと居を構える、バンドマンやお客さんの秘密基地みたいな場所、それがHOOK UP RECORDSです。
そんなHOOK UP RECORDSが開店から10年。おめでとうございます。
10周年!ってやつですね。10年って聞くとやっぱりすごいですね。おめでとうございます。そして10周年記念イベントを12月になんと10本もするという無謀な企画が(笑)。詳しくはこちら
ちなみに、12/17(木)には南堀江knaveでもHOOK UP 10th Anniversaryにイベントがありまして
12/17(木)_knave 「HOOK UP NEVER DIE!? -10th ANNIVERSARY- ep.7」 ACT:Moccobond / 密会と耳鳴り / ヒミツノミヤコ / kasumi / 理科室コーヒー実験ブレンド (O.A: CAP10)
— HOOK UP RECORDS (@HOOKUPRECORDS) 2015, 12月 1
我々、The denkibranは12/22(火)に福島2ndlineに出演させていただきます。こちらはDrゲバルの実質、ラストステージ!どちらもお見逃しなく。
12/22(火)_2ndLINE 「HOOK UP NEVER DIE!? ep.9」 ACT:ユナイテッドモンモンサン / Cettia / ドラマストア / LINE wanna be Anchors / The denkibran (O.A: CRAWLICK) — HOOK UP RECORDS (@HOOKUPRECORDS) 2015, 11月 30
blogに店長の吉見さんが10日間のイベントの出演者達の一言コメントを書いてくれてました。→ 出演者紹介はこちらから
ちなみに、The denkibranはこんな感じのありがたいお言葉をいただきました。
The denkibran のVo.Gt倉坂君と言えば、世間的には あのKANA-BOONを世に送り出した人物って認識の方が強いのかも知れないが、お店的にはオープン当初から音源の取り扱いをしてて、且つ現役で活動中と言う数少ないバンドだったりする。(当時は、The電氣BRAN って表記でした)たらればを言ってもしゃーないけど、初めて「ルート26」を聞いた時に『これ、売れるヤツや!』と思ったのですが、当時だとコッチにもバンド側にも知識も力も無くてね・・世が世ならってヤツです。それでも、少ないライブ本数ながら若手に負けじと活動する姿は誇らしかったりするのです。その出会いとなった「 ルート26 」を演って欲しい!
これ読んで気づいたのですが、という事はHOOK UP RECORDSの吉見さんとのお付き合いも、もう10年近くになるんですね。時の流れ、恐るべし。
ではでは、僕のHOOK UP RECORDSもとい吉見さんとの出会いとか、思い出を書いてみようかと思います。
長くなってきてますが、もう少しお付き合いを。
僕、最初は吉見さんの事が嫌いでした(笑)
どーん。いきなりの爆弾発言からスタート(笑)。「嫌い」と言うと大げさなんですが、すごく苦手な人でした。
直接、話をする前の吉見さんはライブハウスでよく見かける人…というイメージで、何をやってる人かは知りませんでした。
イベントの終了後に、よくバンドに説教(?)のような事をしてるイメージで、なんだかすごく偉そうな人だと思ってました(笑)。
とりあえず、この人は誰なんだろう?と。
HOOK UP RECORDS というCD屋さんの人らしい
「あの人は、タワーレコードを辞めたバイヤーさんが最近はじめたという、噂の?HOOK UP RECORDSの店長さんらしい」という情報を得たのは、それからすぐ後の事でした。その頃には、色々な人によく「HOOK UP RECORDSに行ってみたら?」とか「吉見さんに一度ライブを見てもらったら?」なんて事を言われだしたりもしはじめまして
え?HOOK UPってあの人の店でしょ?吉見さんってあの人でしょ?…なんか、嫌だなぁ…なんて思ってました(笑)。
吉見さん、ごめん。
初 HOOK UP RECORDS
覚えてますよ。はじめてHOOK UP RECORDSに行った日。吉見さんのblogによりますと、2006年の1月13日みたいです(blogの更新が1/14なのでその前日)
この時は友達のサイケデリックハートブラボーズが1stミニアルバムをリリースしたタイミングでした。
そのサイケのレコ発ツアーにサポートギタリストとして僕が参加させてもらいまして、ライブのリハーサル終了後にサイケがHOOK UP RECORDSに挨拶をしに行くというのでついて行ったの。
1人で行くのは心細かったので、様子見にちょうど良い機会だ!と、ついていったわけですね。
その日の記事はこちら
で、その記事を読んでみて、びっくり。
↓
ん?
おお??
サ?
サカナ?
サカナクション!?
おい。僕達が行くちょっと前に サカナクション 来てるやん
ニアミス。吉見さんは開店してから、ほぼ毎日、blogを書いてるのでこういう過去の記録を読んでみるのも楽しいです。
とはいえ、10年前の記事にのってるバンド達は、今となっては、ほぼ活動してなかったりして、淋しい気持ちにもなるのですが…。
その日は、サイケの話ついでに「僕もThe 電氣BRANというバンドやってます」と自己紹介してちょっと話して…ぐらいで、特に僕の吉見さんへの印象が良くなるわけでもなく(笑)終わりました。
そもそも、吉見さんは最初から愛想の良いタイプではないのでね(笑)
誤解を受けやすいタイプの典型というか。まぁ、仲良くなるまでは見事に僕も誤解してましたし。
そこからちょっと間が空きます。
改めてHOOK UP RECORDSに行く事になる
福島2ndlineでThe 電氣BRANがライブした時の事。その日のお客さんがライブハウスに来る前に、HOOK UP RECORDSに寄ってから来たらしいのです。
そのお客さんに「The 電氣BRANの倉坂、あいさつに来る…って言ってたのに来てないぞ?」みたいに吉見さんが言ってましたよ?と教えてもらいました。
は?
ちょっと待て。そんな事は一言も言ってないし。
いやいや、そもそもあんまり好きじゃない人がいる店になんでわざわざ自分から行かないといけないのよ?
と、頭が「?」でいっぱいになったのですが、どうやら、どこかで情報が湾曲して人伝で「デンキブランが挨拶にくる」という設定になってしまってたみたいです。
困った。
行きたくないし。
今だったらそんなの無視するんですが、当時は僕もそれなりに若かったし、なんか、そういうのきちんと挨拶しとかないと、業界から消されてしまうかもしれないし←おおげさ とか思い、今日はもうライブも終わって夜中だから、後日にでもこれはきちんと挨拶に行かないと駄目だな…と腹をくくりました。
すごく嫌だったけど(笑)。
しかし
後日、HOOK UP RECORDSに行こうと思った日に、急激に僕の体調が悪くなる。
どう体調が悪くなったかというと、全身に蕁麻疹みたなものが出てきて、体中が痒くなりました。
こんな事ははじめてで、ちょっと焦る。
普段、僕はあんまり病院に行くタイプではないのですが、そんな僕が皮膚科に行ってみたぐらい焦りました。
原因は不明。
ちょっとシャレにならないぐらいの状態だったので、HOOK UP への挨拶は中止して、その日は家でおとなしくしてました。
翌日、あんまり体調は変わらず、あいかわらず蕁麻疹もひどい状態。
でも挨拶をこれ以上 先延ばしにするのもよくないよな…と、意を決しHOOK UP RECORDSに行く事にしました。
なので、The 電氣BRAN (The denkibran)として、はじめてHOOK UP RECORDSに行った日は、僕の人生で一番、体中が痒い状態の日でした(笑)
あれ?この人、良い人やん
で、HOOK UP RECORDSに挨拶に行く。緊張というか、とにかく嫌だったのは覚えてます(笑)。
吉見さんも特に愛想よく出迎えてくれたわけでもなく、最初は比較的、淡々と進む話。
でも、僕も吉見さんも話し出すと、特に自分の好きな話なんかだと、自分で勝手に盛り上がって口数が増えてくタイプなんですよね。たぶん。
自分のバンドの状況だったり色々な話をしたのですが、それなりに話も盛り上がり出して、途中から「あれ?この人、別に嫌な人じゃないかも?」と認識が変わっていくわけです。
ライブハウスの人とはまた違った、CD屋さんらしい切り口のためになるアドバイスももらえたりして、けっこう最後の方は楽しく話をできた記憶があります。
で、そこまできて、やっと気づいたわけです。
そうか。吉見さんって「嫌な人」じゃなくて、「癖が強いだけ」だったんだ(笑)
そう。吉見さんは癖が強かっただけだったんです。嫌な人じゃなかったんです。
むしろ、おせっかいなぐらい世話好きな人だったんです。
そもそも、タワーレコードを辞めて、たいして儲かりもしないインディー専門のCD屋さんをやろう!なんていう大馬鹿野郎(失礼)なんだから、癖強い人に決まってるんですね。
こんな事なら、さっさと話に行って仲良くなっときゃ良かったな…と思って「また遊びに来ます!」と言って、お店を出ました。
その時には、あら不思議。
体中の蕁麻疹もすっかり引いて、まったく体が痒くなくなってました。
つまり
体に湿疹が出るほど、僕はHOOK UP RECORDSに行きたくなかったのか(笑)!!
…という、今となっては完全な笑い話。その後
で、現在はThe denkibranの人としても、ライブハウスのブッキングマン/イベント制作の人間としても、HOOK UP RECORDSもとい吉見さんとは仲良くさせてもらってますし、お世話になってます。お店に行きだした時はただのバンドマンでしたが、途中から僕がライブハウスの人になってしまったので、どちらかと言うと、The denkibranの人よりも、ライブハウスの人として相談とか愚痴りに行く事の方が今は多くなってしまったかな?
ずっと KANA-BOON の話してたり、ずっと みるきーうぇい の話だけして帰ったり…とか、そんな日もよくありました。
そんなこんなで、誤解?も解けた今では仲良くやらせてもらってます。
さて。
もう一年ぐらい前になるんですが、HOOK UP RECORDSで、特に楽しかったなぁ…って思い出の日を紹介して終わります。
この日
↓
このblogによると、たぶん2014年7月2日。
去年の見放題2014の直前ぐらいの話。
The denkibran の倉坂君 / ココロオークション の大野君と3人で洋楽談義 ~ KANA-BOON ~ The denkibran の歴史 などなど素敵な音楽話?で盛り上がる!結局、朝の5時まで話してました!濃い~音楽話は楽しいね!
その日はHOOK UP RECORDSを借りて作業をしてたら、ふらっとココロオークション大野君が来て、なんかそのまんまダラダラ朝まで話てた日。
途中からThe denkibranの話になぜかなって、時刻は朝の4時近く。
吉見さんが急に「実はあの頃、某メーカーの○○○○っていうアーティストを担当してた、○○って人が、すごくデンキブランの事を気にいってくれててな…」みたいな話をしだしたんですね。
「だからあの頃、早く東京にライブしに行け!ってずっと言ってたやろ?そういう事やってん。あの時、東京にライブしに行ってたらなぁ…」と。
伏字にしてますけど、僕、○○○○ってその人のコピーバンドとか普通に学生の頃やってたし(笑)。いや、それ当時の僕らの音楽性とドンズバじゃないですか…。
それ10年前に言ってくれよ。今さら言うなよ(笑)
知ってたら東京にライブぐらい行ってたし!…とか朝方に思うと、なんだかすごくおかしかったんです。10年前ぐらいって、自分達は誰にも相手されてないと思い込んでバンドをやっていた頃なんで、それでも自分の知らないとこで、ちゃんと自分達の音楽を評価して動いてくれてた人もいたんだなぁ…と、なんだか嬉しくなりました。
まぁ、その時に東京にライブしに行ってたからって、それが形になってどうこうなってた…とは思えませんしね。どのみち、まだ色々な”覚悟”がなかった頃なんで。
覚悟のない人間はきっと何をやっても失敗してたと思う。
あの頃、煮詰まりつつダラダラやってたからこそ、今があるのも事実なんで、今さら後悔したりは一切ないのですが。
今ある人間関係ってどれも大切なものばかりだし、本当に今が楽しいんでね。
ただ、そんな風に知らないとこで吉見さんが過去に動いてくれてたエピソードを、時限爆弾が10年後に爆発したみたいに、今さら知った…っていう(笑)。
吉見さんは、あの時、僕らにしてくれてたみたいに、今でも次の世代のバンドのために裏で色々と動いてくれてるんじゃないでしょうか。
きっと大して金にならないような案件を、たくさん抱えてるんでしょう(笑)。
やっぱり癖はあるけど(笑)良い人ですよ、吉見さん。
癖はあるけどね(笑)
僕も当分はこの仕事を辞めるつもりもないので、これからもThe dnekibran共々、ライブハウスの人としても、よろしくお願いします。
ってなわけで、15周年、20周年…と続けてもらっての周年企画も楽しみにしてます。
…と、その前に、今回の10周年企画イベントか。
これ「一発目で良いので、The denkibranをBIG CATに出してください!」ってずっと言ってたんですが、さすがに無理でした(笑)。
とは言え、10日間イベントの最終日である12月22日(火)の福島2ndlineにThe denkibranは出演させていただきます。
最終日だぜ。ゲバルもラストだし気合も入るぜ。
そういう意味でしょ?最後にぶちかませって事でしょ?吉見さん?
普段、僕はイベントを組んでいる方なのでね、そういう主催者の趣旨的なのは他のバンドマンよりわかるつもりですよ。
…ただ、吉見さんから送られてきた当日のタイムテーブル/出順がね、なんだか、絶妙に外してきてるんですよね(笑)
僕らの出順はそこか!?と。
たぶんイベントのタイムテーブルは未公開だと思うので詳しくは書けませんが、要はこれ、Cettiaの小娘を全力で叩き潰しにいったら良いって事ですよね?了解!…と、解釈してます(笑)。
当日、お楽しみに。
そして誰よりも12月22日を僕が楽しみにしています。
おしまい
チケット予約もお待ちしております。メール、各種SNSなどでもお気軽に!…その前に12月8日の南堀江knaveライブをよろしくね。