ARKSおめでとう!ってことで、今回もいつかに続きダラダラとARKSのお話。
ARKSのミニアルバム”Image”が本日発売されました。
本当におめでとう。
去年末にもARKSについては書きましたが。
CDが出ただけなんでね、本当にやっとスタート地点に立っただけなんですが。
でも、やっぱり身近なバンドのちゃんとしたCDリリースは何度経験しても嬉しいもんです。
デビューするのが一番簡単で、次に簡単なのが売れること、一番難しいのは売れ続けること
なんてよく言われますから、デビューしたぐらいで本当は喜んでちゃ駄目なんですけどね。
それでも嬉しいもんは、やっぱり嬉しい。
文句あるか!?これは僕が好きな事を書くスペースなのだから、素直に喜ばせてくれ。
やっぱり嬉しいね。
ARKSとの出会い
いまでもしっかり覚えてます。堺にある、今もARKSの本拠地みたいになってる練習スタジオDo-Do。
僕がそのDo-Doに行った時に、店長の仲野さん(イケ面)が、練習終わりでスタジオにいたARKSを紹介してくれたんですよね。
「ARKSです!よろしくお願いします!」って、高校卒業したての、おっきい男の子(Dr涼真)とちっちゃい女の子(Vo明日香ちゃん)がCDをくれたんです。
そのCDがすごくクオリティ高くてね、「おぉ!最近の十代はすげーな!!」と驚いたわけです。
その時のマイツイートを発見。(twitter、思い出を整理するのに便利)
さっきスタジオで、偶然会ったARKSという若いバンドさんからいただいたデモのクオリティが高くてびっくり。最近の若いバンドはすごいなー。
— 倉坂@The denkibran (@thedenkibran) 2011, 7月 17
2011年7月だとよ。約5年前か。時の流れ恐ろしや。
ただ、その後にライブを生で見た時の印象は、まだまだ荒削りで演奏も歌も正直下手くそ。
でも、雰囲気はすごくあるバンドなんで、これから面白くなって行きそうだなぁ…という印象でした。
その「これから」が約5年…と予想外に長かったわけですが(笑)。
ARKSと僕との距離感
「5年前に出会って、この5年間いっしょにずっとがんばってた!」とか書きたかったんですが、そんな事を書く大嘘になります。ARKSと本当に仲良くなったのって、実はここ2年ぐらいです。
付き合いはずっとありましたが、なんだか微妙に距離感をつめれずにいた…というのが本当のところ。
出会って最初の頃から「倉坂さんにはお世話になってます!」なんて事を Dr涼真はよく言ってくれてましたが、正直、最初の3年間ぐらいに関しては…
全然、ARKSをお世話した記憶はありません。
ARKSもたぶんそんなにお世話された記憶はないと思います(笑)。その頃は職場のライブハウスが、前職のファズ時代で、正直、まずはKANA-BOONをなんとかしなきゃ…と、仕事に関してはいっぱいいっぱいな時期でもありました。
他のバンドの事まで細かく気が回ってなかった…というのも正直なところです。(ごめんなさい)
昔から僕を知ってくれてる人には、僕がファズを辞めてから、kanveで働かせてもらえるようになって、ARKSもそのまんまスライドしてknaveによく出演するようになった…みたいなイメージがあるかもしれません。
それ、実は間違い。
全然そんな事ないんです。
僕がknaveで働き出してからの約1年間ぐらい、ARKSとの付き合いがほぼ途絶えます。
そう。2013年頃に空白の一年があったんです(笑)。これはね、みるきーうぇい も ハウリングアンプリファー も、しかりなんですが。
お互い、変な気の使い方をしてしまい、付き合いが途絶えます(笑)。
とは言え、ライブハウスの人とバンドの間柄なんて水物な面もおおいにあるので、これもよくある話と言えばよくある話です。
常に気にはかけていたのですがね。
あんまり上手くいってなさそうだな…なんて思いながら、遠巻きにARKSを見てました。
で、あまり詳しくは覚えてないけど、2年前の今ぐらいの時期にね、Dr涼真くんが相談というか…バンドの現状を報告しにフラッとknaveに来てくれたんです。
「僕にできる事は知れてるけど、ちゃんと一緒にやろうよ」と、その時期ぐらいから、色々ちゃんと話をしだしました。
なので、微妙だった距離感が縮まりだしたのは、本当にこの2年ぐらい。
ARKSさんとは、お付き合い2年目です。
(3年目の倦怠期ジンクス手前、ラブラブの安定期、良い時期ですね)しかし、切羽詰ってどうして良いのかわからなくった最後の最後に、僕を頼ってもらえたのは本当に嬉しかったです。
微妙な距離感だった理由
お互いの人間的な問題で距離が縮まらなかった…というのもあるのですが(笑)、昔のARKSは、僕的には常に”なんとなく”な印象のバンドでした。なんとなく良さげな曲
なんとなく良さげなライブ
なんとなく良さげなバンド
“なんとなく”に対しては、僕も”なんとなくな距離感”になっちゃうんですよね。
どこか、フワっとしてるというか、つかみどころがないバンドという印象もありました。
今、思い返すと僕がバンドに対して、きっちり接しきれてなかっただけなんですけどね。
実際、きちんとARKSのメンバーと話すようになって、この2年でメンバーの印象もガラッと変わりましたし。
人間的な成長、音楽的な成長、演奏力も上がってバンドとしての成長、この2年間の成長で、今まで”なんとなく”だったものに、しっかりとした理由がついたような気がします。
けっこう近い位置で、この2年間ぐらいのARKSを見させてもらったのは幸せだったし、何よりも自分の勉強になりました。
いつも笑っててほんわかした印象だったVo明日香ちゃんの印象もずいぶん変わりました(笑)。
やっぱり”腹を括った女の子は強い!”と思い知った。
“透明感のある歌”と書くと聞こえは良いかもしれませんが、昔の彼女は、あまり良い意味ではなく”透明な歌を歌う子”という印象でした。
“透明な歌” つまり、そこに人がいない歌。
ある意味、初音ミクが歌っちゃっても良いような…そこに歌い手の意思や気持ちがあまり感じられない歌。
それもすっかり変わりました。
きっと負けず嫌いで、年相応に何かに焦ってて、それでも夢みてて…という、普段から彼女が何を考えているのかが想像できてしまうような…僕には、今の彼女の歌はそんな風に聴こえます。
今まで当たり前に聞き流していた歌詞の意味が、全然、違って聴こえるよになった1年前の事を今でも覚えてます。
本当に良い歌を歌うようになったな…と思います。
“力まかせ”にドラムをシバキ倒していた昔の涼真。
あれはあれで僕個人的には好きだったけどね…(笑)。
責任感が人一倍強いくせに、色々な事をあまり上手くできないので、すぐに空回る…という彼の人間性がドラムにも出ていた気がします(笑)。
今は”力まかせ”じゃなくて”力強く”なったよね。
今では、三人のアンサンブルを大切にしようと、本当に丁寧に力強く叩いているのが客席からでもわかります。
アンサンブル、つまりメンバーとの和を大事にしてる、力強いけど優しいドラム。
おっちょはここ2年で、たぶん一番化けたよね。
元々彼はベースじゃなくて、ギタリスト。ギターボーカル。
最初はやっぱり、ギタリストが弾くベース感丸出しやったもんな(笑)。
本当にすっかりベーシストらしくなった。
元々、ボーカルもやってた…そんな歌心も良い感じにフレーズに活かされるようになってきてると思います。
彼はみんなの間をきっちりとれる人というか…普段の優しい感じがベースプレイにもすごく出てると思うんです。
それでも”いく時はいくで!?”という主張を強く感じる時もあって「あ、意外にこの人はイケイケな人なんだな?」ともベースプレイを見てて思わされる瞬間がある。
やっぱり楽器って人間性出るんだよなぁ…と、おっちょを見てると改めて思います。
人間性がプレイにきっちり出る…という事は、やっぱり3人とも昔に比べたらすごく上手くなったんだな…と、改めて思います。
この3人じゃないと本当に成り立たないバランスで成り立ってる、本当にバンドらしいバンドだと思います。
本当にまだまだはじまったばかり。
これからのバンドです。
まだまだ上手くなると思うし、もっと良い曲も作らないと駄目だと思うし、こんなもんで本人達は満足してちゃ話にはならないとは思います。
それでもね、この2年間、本当にがんばったARKSが一つの形にパッケージングされている今回のCDは聞いてて本当に嬉しいし、勝手に誇らしい気分になります。
1年前のバンドの状況で、今回ぐらい派手にCDの宣伝されちゃってたら
「おいおい、バンドの実力がまだ全然、追いついてないよ…」とか僕も不安になっちゃてたと思うんです。
でも、今のARKSならきっと大丈夫と思うし、これからも、なんとかなっていくんじゃないかな?と、漠然と思ってます。
今のARKSなら、お客さんをガッカリさせる事はないんじゃないかな?と勝手に思ってます。
今のARKSは、2年前ぐらいに僕を頼ってきてくれた時と違って、本当に強くて優しくて、人間味あふれるバンドになってますから。
…と、僕のそんな勝手な思い入れを抜きにしても、今回のCDは本当に良いミニアルバムだと思ってます。
Image、とりあえず聴いてみて欲しいです。
ちっこい女の子とおっきい男の子3人の凸凹バンドの珍道中は、まさに今からはじまるわけでね、今から参加してもまだ間に合いますから。
きっと楽しいよ。
長くなったけど、ARKSさん本当におめでとう。
knaveでのワンマンライブ、楽しみにしてます!!
…で、もちろん今、めちゃくちゃ嬉しいんですが、ARKSばかりがワイワイ言われてるのが癪に障る僕ももちろんいます。
ARKSだけじゃないぜ。他にも才能あふれるバンドは僕の周りにはいっぱいいてるぜ。
ってなわけで、他のバンドのみなさまも、しっかり一緒にがんばって成果を出していきましょう。
楽しみにしております。