いや、なんで続けてるんでしょうね(笑)?
たいして人気があるわけでもないのに、誰に頼まれてるわけでもないのに、たくさんの周りの人に迷惑をかけながら。
知っている人もいるとは思いますが、僕はずっとライブハウスで働かせてもらっています。
この環境じゃなかったら、僕はたぶんバンドなんか続けてなかったんじゃないかな?と最近よく思います。
それは”バンドをしやすい環境”というわけではなくて、”若いバンドの子と触れ合う機会が多い環境”という意味で。
(ライブハウスと言えども、商売/仕事なので、仕事しながらやってるわけだから、The denkibranだって立派な”社会人バンド”です)
僕はライブハウスの”ブッキング”という役職で、特に今までの流れもあって若いバンドさんとの絡みが多いです。
そんな「まだ、バンドをどうやってやったらいいのかわからない若いバンド」にアドバイスしたり、一緒にやり方を考えるのが仕事の八割ぐらいだっりします。
(厳密に言うと、本来は”イベント制作”が仕事なのでバンド活動の相談は仕事ではないかもですが、その辺りはまた別の機会に)
まがいなりにも、”人に偉そうに物を教える”という事は、自分がある程度の事は理解していないと教える事はできないんです。
“バンド活動”という、あやふやな物に答えなんてないので”理解”というのは違うかもしれませんが、少なくても人に偉そうに意見する以上は”自分なりの解釈”というのは必用だったりします。
だから、僕もわからないなりに考えもするし、本を読んだり、ネットで調べたり、そして先輩の話を聞いたり、勉強もします。
若いバンドさんと話すというのは、自分自身の”考えるきっかけ”にもなっているわけです。
教えているふりをして実は教えられている…という事も少なくはありません。
日々、感謝。
仕事を覚えるには、人に教えるのが一番!と、バイトで新人の子の教育係をやらされるような…日々、あの感じです。
唯一、気をつけている事というか、自分の性格上のスタイルなのですが「なるべく偉そうにしない」というのは心がけています。
相手が高校生でも、なるべく敬語で話すようにはしてます(最初だけですけど。仲良くなったら知らん)。
若いバンドに重ねるのは、いつかの若かった頃の自分。
あの頃の自分に話しかけるような…そんなつもりで接しています。
あの頃、意味のわからないヤツから偉そうにされた事。
あの頃、あきらかに自分より音楽を聞いてないようなヤツに偉そうに説教された事。
あの頃、見当違いなアドバイスを、さも正論のごとく押し付けてきたライブハウスの人やレーベルの人の事。
あの頃、なんだか無駄に体育会系のノリの変な部活みたいで、バンドどうしの内輪ノリの人間関係に嫌気がさしていた事
あの頃、僕達のライブもたいして見てないくせに、内容のない話をダラダラと聞かせてきたライブハウスのヤツの事。
“あの頃「誰もわかってくれない」と思ってた、いつかの自分みたいなバンドマンに、何が伝えられるか?”
というのが、気がつけば最近の仕事~若いバンドへの接し方のうえでのテーマみたいになっているかもしれません。
たぶん仕事の仕方としては駄目なんだろうけど、僕は”ライブハウスの人”としてより、どうしても”先輩バンドマン”として、若いバンドに接してしまうというのは、はたして自分の長所なのか短所なのか。
そんな事を考えながら、あの頃の自分の事を思い返してみる。
とにかく「なんで、コイツはわからないんだろう?」「なんで見当ハズレな事ばかり言うんだろう?」と思っていたし、
高校生の頃から、自分の作る曲には自信はあったので「こいつぐらいの曲なら、5分あれば、俺、作れる」とか、いつもそんなような事を思っていた気がします。
「こいつら、ダサいなー」とか、人の悪口ばかり言ってた。(今もたまに言うけど 笑)
改めて思い返すと、そりゃ人気でないわ。
その頃の気持ちは今でも持ってるし、自分の基本は何も変わっていません。
ただ。
今になって思えば、あの時の大人達は「こういう事を伝えたかったのかな?」というのが、大人になってわかるようにはなってきました。
ああ、あの意見も一理あったのかもな…と冷静に、あの頃を見れるようになった部分もあります。
そういうのを踏まえて
あの頃の自分みたいな若いバンドに、今の自分ならどんな言葉で何を言ってあげれるのかな?
実際、どんなアドバイスをしているのか?
みたいな話を次回に書いてみようかと思います。
普段、僕とよく話す人なら「倉坂のいつもの話やん(笑)!?」ぐらいの感じの内容になっちゃうかとは思いますが、興味のある方はお楽しみに。
“その1”って書いたけど、けっきょく今回も前置きで終わりました(笑)。ごめん。
倉坂
続 僕らがバンドを続ける理由 その1
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