KANA-BOONが人間をつくった話

おっす。オラ、倉坂。

最近は「裏堀江系Vol.01」というコンピCDを作ったり、去年に引き続き開催する「MISOJI CALLING」というサーキットイベントの準備に追われていたり、おかげさまで良い感じに忙しくさせていただいてます。

さて。

次のblog更新は「裏堀江系Vol.01」コンピCDの話だな!…と思っていたのですが、

そもそも、僕がなんでこういうコンピCDをよく作ってるのか!?

というのを見えやすくするために、先に今回出たKANA-BOONの新譜の話や、その頃の思い出話を書いてみようかと思います。

興味のある方は、しばしお付き合いください。

3rdアルバム Origin

もうメジャーで3枚目のアルバムか。早いなぁ。


もう、わかりやすくギターがパワーアップしてた印象。

けっこう弾きたくってるし、音作りとか録音の仕方も今までにない感じに凝ってるし…聴いてて楽しかったです。シンプルにかっこよかった。

そういえば、最近、古賀さんとギターの機材関係の事でちょちょことやり取りをしてました。

偉そうに僕があの機材の音はこんな感じだから、ああだこうだ…とか話をするんですが、古賀さん真面目だから、いちいち ちゃんと聞いてくれるんですね(笑)。

しかしこのアルバムを聴いて

もうあきらかに僕より上手いし、しかも武道館まで経験してるようなヤツに、今さら俺のどの口が偉そうな事を言っていたんだ!?

と、我に返らしてくれるぐらいのパワーを持った良作だと思います。

思い出して、ちょっと恥ずかしくなってしまった…(笑)


…とここまでなら、わざわざblogに書くような事でもなかったのですが

ファンの方ならご存知かとは思うのですが、Originの初回生産限定盤Aにボーナスディスクがついてまして、そのボーナスディスクに、僕は見事にしてやられた感がありました。

このタイミングであのボーナスディスクはなんか卑怯だな…と思った(笑)。

そのお話。

スポンサーリンク

KANA-BOONが人間をつくります

2012年末~13年頭に「KANA-BOONが人間をつくります」と銘打って、自主で最後にリリースした5枚のシングルを再録して1枚にコンパイルしたボーナスディスク。

詳しい説明は下記をどうぞ




さらに、その当時の天王寺Fireloopのwebマガジンでのインタビューもの残ってたりするのでどうぞ




久しぶりに読み返してみたけど、これは懐かしいな(笑)。

時系列で言うとこの頃は「僕がKANA-BOONに関わってた」と言える、本当に最後の最後の頃の話です。

そんな最後にギリギリ関わってた頃の曲達がこの10曲。

当時、サンプル盤のCD-Rで10曲をまとめてもらったものをよく車で聴いていました。

それとほぼ同じ曲順のタイムカプセルみたいなCDが急に手元に届いたわけです。

再生ボタン押した瞬間に、なんか意味もなく笑ってしまいました。

2012年

2012年というのは、ある意味で自分的にもKANA-BOON的にも一区切りになった年だったと思います。

2012年のKANA-BOONを純粋なファン目線で追いかけてた子達は、あの時期って一番楽しい時期だったんじゃないでしょうか。

色々なオーディションで優勝し

本当の意味でだんだん人気も出てきて

5ヶ月連続リリースなんて楽しい企画もやってくれる

出演するイベントの共演者もどんどん豪華になっていく

これからどんどんすごくなっていきそう!という期待感に溢れた一年。

ただ、インタビューでも書いてましたが当時のバンドの状況としては、特に2012年の後半辺りはメジャーデビューも視野に入れて動きだしてた頃で、そろそろ東京に住んで…みたいな話も出ていた頃だったと思います。

そんな状況を教えてもらってた身としては

「ああ、この5枚のCDがリリースされ終わったら、きっと完全に僕の手を離れちゃうんだな…」

と、形になっていく状況がすごく嬉しい反面、すごく淋しくもあった時期でした。

なんというか、卒業が間近になった3年生を見送る先生の気持ちというか。

もちろん、当時一緒にがんばっていたバンドはKANA-BOONだけではなかったのですが

ただ、矛盾するようですが、僕としては「これでファズを一緒に卒業できるな…」、「これでやっと一つの大きな肩の荷がおろせるな…」という安心感に似た感覚もありました。

本当に個人的な気持ちの話になると、

嬉しくて、安心できて、でも、淋しい…

という、なんだか複雑な気持ちの時期でした。

最後の一年の無力感

今でもライブハウスの仕事で関わる色々なバンドに対して、けっきょく何もしてあげれてないな…という無力感や不甲斐なさというは常にあったりします。

ただ、2012年はKANA-BOONの好転していく状況に比例するかのように、特に自分の無力さを痛感していた一年間でした。

特に後半の半年。

変わっていく状況に対して、何も出来なかった自分の無力さ。

たぶんですけど、2012年の後半に僕がKANA-BOONをイベントにまともにブッキングしたのは一回だけだった気がします。(最後、僕がファズをやめる時にもう一回出てくれたけど、あれは反則ブッキングなんで)

今でも本人たちが”ホーム”と言い続けているライブハウスに、彼らは最後の半年の期間で1回しか出れてなかったわけです。

これは完全に、自分の仕事での力不足というか。

最後の5ヶ月連続リリース企画。

二回の”ゆとり”に挟まれる形で、3回彼らが行った自主企画イベントの会場は、天王寺Fireloopでした。

そのイベントが開催された時は、僕はもう退職はしていたのですが、鮪が申し訳なさそうに「次のイベントはFireloopでやろうと思うんです…」って言った時の事は覚えてます。

場所を変えて、新鮮な気持ちでやりたい…だとか、色々な気持ちもあったかとは思います。

ただ単純に、状況と色々なものがすでに釣り合ってなかったんです。

悔しいな…というより、申し訳ないな…という気分でした。

よく顔は合わせてたし、飯くったり、ダラダラ朝まで話たりは常にしてましたけど、仕事としては、最後の最後って結局、うまく絡めてなかったんですよね。

2012年のミナミホイール

2012年のミナミホイールの時にね「最後になると思うから力を貸して」ってお願いして、無料配布のコンピCDを作りました。

2012mw
(↑仮仕上がりのジャケ画像しか残ってなかったので、FANJの綴りが間違ってますが…。すんません)

今とやってること、この頃からあんまり変わってないでしょ(笑)?

これ、2012年の自分の区切りになりそうな年に、何かその頃の記念になるようなものをみんなで残しておきたかった…って気持ちもあって作ったコンピCDでした。

この辺りの発想が今とまったく変わってない…っていう(笑)。

この時は、KANA-BOONに協力してもらって、こういう事が出来るのも最後だろうな…と思いながら作ってました。

ちなみにミナミホイールは本編もすごく楽しいのですが、3日間イベントが終わって、待ち合わせしてたわけでもないのに、なんとなくバンドやお客さん達がみんな三角公演付近に集まってくるあの感じが大好きだったりします。

たわいない話を朝方までみんなでダラダラしてる、あの青春感とでもいいましょうか。

2012年のミナミホイール終了後、KANA-BOONとコンビニの前でこんな風にしてダラダラ話を出来るのも今年で最後なんだろうな…って思った、あの時の気持ちは今でも覚えてます。

ふたたび人間をつくります

長くなりましたが、僕にとってはそんな2012年でした。

あのボーナスディスクは、そんな”ちょっと淋しい”というか複雑な気持ちだった頃に、一気にタイムスリップさせてくれる不思議な1枚でありました。

あのCDを、当時の曲の良さを再確認して…みたいに冷静な聴き方をできるようになるには、もう少し時間がかかるような気がする。

そして出来るなら、現在進行形のオリジナルアルバムの方をしっかり聴き込みたいですしね。

というわけで、あのボーナスディスクはすごく楽しみにしてたんだけど、もうちょっと気持ちのほとぼりが冷めるまでしまっておこうかと思います。

そして今の話

しかし。

あのボーナスディスクの曲達は確かに思い入れの深い時期の曲たちであるのですが、あのCDを聴いただけでなんでここまでセンチメンタルな気分になるかな?とは思ったんです。

あの帰りの車で聴いた時に感じた、センチメンタル感は異常だったんですね(笑)


ちょっと考えてみて、なるほどな…と。

2012年の状況と、今の自分の周りの状況がちょっと似てるんです。

去年のミナホ終わりに「いつまでこうやって、みんなでここでダラダラしてられるかな?」って、ARKSのりょうま辺りには、ポロッと言っちゃったんですが。

もう卒業が間近にひかえてる、そしてさっさと卒業してもらわないと困るバンド達が、ありがたい事に僕の周りには、今はKANA-BOONだけじゃなくてたくさんいます。

先日、タワーレコード梅田マルビル店から発売になった「裏堀江系Vol.01」というコンピCDの話にここでやっとなるのですが、あのCDって

きっと、今じゃないとこんな風にコンピCDを作ったりってきっと出来なくなるよな…

と、今のつながり達を、ある意味でわかりやすい形にしておきたかったんですね。

きっと今しか出来ない事だから。

これはたぶんバンドのために…とかじゃなくて、完全に僕のエゴです。

これって、上に書いた2012年のミナホの時に、はじめてサーキットイベントでの無料配布用にコンピCDを作った時とまったく同じ発想なんですよね。

僕の発想って4年経っても本当にまったく進化してないな(笑)

終わるから、はじまりがあって、はじまりがあるから、終わる…っていう、わかりきった循環をつむいでいくのが僕らのお仕事なんですよね。きっと。

just like starting over.

それでも気持ちや繋がりはきっと続いていくし残ってくので。

なんか、いつも絶妙なタイミングでKANA-BOONにはしてやられてる感があるので、いい加減うっとうしい感もある(笑)。

ありがとうね。

というわけで、今のつながりの話と、コンピの話は次回の記事で。

最後に今回のアルバムに寄せての鮪さんのblog


一応、これThe denkibranのblogなんでThe denkibranの事を好きな人も読んでくれてると思うのですが

この鮪の記事を読んでね、The denkibranの「ロックンロール」って曲の歌詞を思い出した人いませんかね?

自分の書いた歌詞で恐縮ですが

僕は何を手に入れて、何をなくしてしまったんだろう?

君のために作った歌を、君のために歌う

そんなシンプルでわかりやすい、力強さをもう一度

って、やつ。

なんか、発想が似てるな…と思った。

この歌詞は自分が、バンドに関わらず色々と煮詰まった時に、けっきょくシンプルでわかりやすいものに原点回帰していきたいな…ってタイミングで作った歌でした。

まぁ、KANA-BOONとThe denkibranでは、バンドとしての状況は天と地ほどの差があるのは重々と承知しております。

おりますが、

社会人経験=大人になったって意味ではね、

メジャーデビュー後からの彼らを社会人=大人とするならば、社会人経験を積んで少し煮詰まって、そして戻ってくる場所がお互い似たようなところっていう。

さすが、いつかの弟子よ(笑)

こういう感じもちょっと嬉しい。

シンプルにかっこよくいこう。

“Origin”本当に良いアルバムだと思います。



では次回、”歌堀江系Vol.01″の話につづく

スポンサーリンク