君は毎日がんばりすぎてるから、そんなにがんばらなくていいんだよ。なんて、安っぽい言葉で泣いてしまわないために。

ここ数日間、ちょっとローテンションぎみです。

うつ という大げさですが、どっちかというそんな うつ モードです。

基本的に能天気なんですが、そんな ぼくにもたまにこんな時期がある。

さて。

君は毎日がんばりすぎてるから、そんなにがんばらなくていいんだよ。

みたいな、安っぽい自己啓発本みたいなコピーを見かけると、ぼくは

おいおい、おまえは90年代のコピーライターか?

その言い回し…、何年前で頭が止まってるんだ?

なんて思ってしまうひねくれモノです。

でも、

自分のテンションが低い時

すこし気持ちが弱ってる時

ちょっと落ち込んでしまってる時に

こんな言葉をかけられたりすると、泣いてしまいそうになる気持ちはわからんでもない。

それぐらいの人の心もわずかに残ってます。



さてさて。

これは別に、躁うつ病(双極性障害)とかの病気の話ではいのですが、

人間のバイオリズムというのは実際にあると思う。

気持ちの振れ幅というか。

躁(くそハイテンション)の時期
うつ(くそローテンション)の時期

誰でも、この両極端な気持ちの間でバランスをとりながら日々をくらしている。

そんなふうに思ってるのですが、みなさまはいかがでしょうか。

ぼくが思うに”テンションの総量”というのは決まてる気がするんです。



ぼくの場合は、ちょっとローテンションな周期になってくると、

「おっと、やばいな…」と、自分で気づくことが多い。

気づけたら、なるべく早く軌道修正をするようには心がけてます。

…とはいえ、無理な時は無理ですが、

早めに自覚できたら、ぼくの場合は案外なんとかなったりします。



そんな”メンタルローテンション期”も、もちろんやっかいですが、もっとやっかいなのが 実は

躁(ハイテンション)な時期

こいつは、マジでやっかい。

このハイテンションで何にでも取り組めてしような時期は

仕事も遊びもノリノリでこなせてしまう。

ノリノリでこなせてしまうから楽しい。

楽しいから、いま自分が そう状態のハイテンション である自覚がない。

はい。

自覚がない

これがいちばん厄介。

もうテンションもノリノリ

多少の睡眠不足もなんのその。

とにかく勢い重視。

リズムにのってくると、作業を止めたくなくなる。

多少、自分に負荷がかかってても、やりきれちゃう。



やりきれちゃう…んですけど、そのテンションって実は

前借りしてるだけの借り物のテンションなんです。

前借りしたテンションは、あとで必ず返さないといけない。

返すとどうなるか?

テンションの総量はもともと決まってるので、前借しちゃうとテンションが後で足りなくなる。

無理して借りたハイテンション期のあとには、ローテンション期がおとずれます。

この反動がね、怖い。

さらに「ハイテンションでがんばってる自分」というのは、

だいたいの場合、自分でも嫌いではないことが多い。

この状態を本当の自分と思いこんでしまってる人はさらにやっかい。

ようは

ふだん無理してがんばってる自覚がない人

こういう人が前借りハイテンションの反動で、ローテンションになった時は悲惨。

「私はもっとがんばれる人のはずなのに!」

「こんなやる気のでない自分は本当の私じゃない!」

という自己嫌悪

負のループが発生。

ローテンション状態に拍車がかかる。

そんな時にね、冒頭に書いた一言

君は毎日がんばりすぎてるから、そんなにがんばらなくていいんだよ。

なんて言われてしまったら

見え透いたような安っぽい言葉なのに、泣いてしまうかもしれない。



だから、こんな安っぽい言葉で泣かないように

落ち込んでしまう前のタイミング

「お!いまの自分はなんだかノってるね~!」

という時こそ

「これはもしかしたら前借ニセモノのハイテンションかもしれないぞ!?」

と、ちょっと立ち止まって考えるのも大事なのではないか?と。



とはいえ仕事でも、ノってきたら無理してでもやらなきゃいけない時ももちろんありますしね。

ぼくだって、自覚があっても無視してつっ走っちゃう時もあるしね。

「わたしはがんばれない人」なんて自己評価を低めに設定しすぎて保険をかけるのも、なんだかな~って感じですが、

前借ハイテンションの自覚なしに、自己評価を高く設定しすぎても、それはそれで反動がくるぞ?気をつけろ!ってな、お話でした。





noteの方と違って、blogはあまり読み手のことを考えて書いてないので読みにくかったらごめんなさい。あと病気の話ではなくて、俗語的な意味で、躁 と うつ という言葉を使ってますのでご了承ください。

では、また。


最近、読んだ うつ とちょっと関係ある本はこれぐらいしかなかったのでこちらをご紹介

「知性は死なない 平成の鬱をこえて」與那覇 潤


歴史学者の與那覇潤さんの去年に出された本。自身のうつ病になられた経験もふまえての色々な語り口も面白かった。専門書ではなくいわゆる一般書になると思うので読みやすかったです。うつ病を経験されて大学を辞めてからの本の方が、なんだか視野が広がってるような印象です。

ちなみに與那覇さんの本はこの2冊を先に読みました。



この手の歴史~社会学っぽい本をあんまり読んだことがなかったので、目から鱗がいっぱいで、何気にぼくはこの2冊にはけっこう影響を受けています。読みやすくて、切り口も独特で與那覇さんの本は好きです。

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