ご破算で恐怖の大王

1999年7月に”恐怖の大王”ってヤツが現れて世界が滅びる。

今なら「そんなわけないじゃん!」と、それもただの笑い話ですが、そんな話が僕の若い頃は本当にありました。

それは”ノストラダムスの大予言”というヤツ。

そんな突拍子もない話が、TVのゴールデンタイムに2時間特番でガンガン放送されていたり、改めて思うと、あの頃ってすごい時代だったな…と思います。

当時の心境を正直に書くと、そんな話あるわけないんだけど、そうあって欲しいな…と、心のどこかで期待してました。

「世界、滅びちゃえよ。」って。

特に僕と同世代に関して言えば、そんな風に思っていたのは、何も僕だけではなかった気がします。

例えば、小学校の6年間って小学生にとってはちょっとした”永遠”だったりする感覚ってわかってもらえるでしょうか?

少なくても、僕は「まさか、自分が小学生でなくなる時が来るなんて…」と小学生の頃は思っていました。

1999年のそれも、きっと小学校6年間と似た感覚。

子供の頃に、なんとなく思うわけです。

1999年になる頃には、自分は21歳か。

自分はどうなっているんだろうか?なんて。

大人になっている自分なんて、想像もできないわけです。

子供にとって “想像もできないこと” というのは、つまり “すごく怖いこと” 。

それなら「いっそ、世界ごと無くなってくれたら良いのにな」そんな、いわゆる、若い子にありがちな破滅願望といいますか。

あの頃に思春期を体験した人なら、多かれ少なかれ、そんな思いを抱いていたんじゃなかろうか…と、思います。

本当に 20歳過ぎて生きている自分なんて想像できなかったもんな。

おめおめと20歳を過ぎても生き延びてしまい、おかげさまで楽しい毎日を送れているのですが、その頃は本当に想像もできていませんでした。

“大人になる”って言葉に圧倒的な嫌悪感を持っていたあの頃。

大人になったら、何か終わると思っていたんですよね。きっと。

何かが終わった後だから、今ってサッカーで言うロスタイムみたいなもんなのでしょうか。

気がつけば僕のロスタイムも15年を経過しました。それなりに楽しくやってます。



“ご破算”という都合の良い言葉がある。

要は、”全部をチャラにして、また最初から”って意味ですよね。

ご破算で願いましては。

そんな言葉で、また始められるほど、実は身軽ではないのかもしれないですけど、心機一転な気分でまたはじめたい。

Come Back 恐怖の大王 !!

真面目に、後ろ指さされないように一所懸命やってて、悪者扱いされてちゃたまらない。

気にいらないこと全部、ひっくり返してやろう。

結果で証明してみせます。

…とか声を大にして叫びながら、あんまり人に気を使わずに、たまには若い頃みたいに、負けん気だけでグワっと行きたいものです。

今年もよろしく。

倉坂

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