けっこう前に同じタイトルでblogを書いた事がありました。
昔のblogのデータも全部消えちゃってないし、考え方も昔にそのblogを書いた頃から多少、変わってきた部分もあるので、何回かにわけてまたそんなような事を書いてみようかな…と思います。
興味ある方はお付き合いあれ。
その前に。
「何をガソリンにして走ろうか?」というお話を書いてみます。
これはバンドに限らずのお話だと思いますが。
まずは自分の話から。
基本的に、僕は普段からあまりネガティヴにならないように心がけています。
歳も歳なんでね。
良い歳したおっさんがネガティヴな事ばかり発言しててもかっこ悪いですし。
とは言え、僕も基本は根暗なので(笑)ネガティヴ後ろ向きスイッチが入る時もあります。
実は最近、そんなモードでした。
いや、しかし。
これに関してはすごく反省しました。
後ろ向き発言なんかしてても、全然良い事ない。
周りに迷惑かけちゃうし、やっぱり前向きにいかないとな…ごめんなさい!と、思い知ったこの数日でした。
僕が思うに、物事には「前向き」と「後ろ向き」みたいに、プラスのパワーとマイナスのパワーがある。
そして、マイナスのパワーはプラスに比べてすごく強い。
全部を飲み込んでしまうような、謎の勢いがマイナスパワーにはある。
飲み込まれないように気をつけたいと日々思います。
で、バンドのお話。
例えば若い子が 「バンドを組もう!」っていう一番最初の動機ってなんなんでしょうか?
友達と何かはじめたかったから
楽器を演奏してみたかったから
歌を歌いたかったから
憧れのあのバンドみたいになりたかったから
理由は色々だと思います。
僕も、だいたいそんな感じでなんとなく「楽しそう」だから、はじめた気がします。
そう。
「楽しそう」だから、バンドを組んでみた。
これが一番スタンダードな理由ではないでしょうか?
バンドなんて「楽しそう」、つまり「プラス」から始まる事がほとんどだと思います。
(もちろん例外もあるかとは思いますが)
そんなプラスからはじまったバンドでも、長く続けようと思うと色々な事があります。
「楽しい」がおざなりになって、目先のマイナスに押しつぶされそうになっていませんか?
特に若い子の場合は、バンドで自分を表現したい、認められたいという、自己顕示欲だって強くあると思います。
バンド活動を続けていくなかで上手く結果が出ない時
たくさんの他のバンドと比べられて、思ったように自分達が評価されなかった時
「ちくしょー!悔しい!」という感情が「楽しい」よりも強くなってる時ってないですか?
いや、そりゃ悔しくて当たり前です。
こんな歳の僕だって、悔しい事も多々あります。極論、毎日悔しいです。
バンドやってるようなヤツなんか、自己顕示欲の塊みたいなもんだし、何よりも自分が一番好きな事で人に負けてて悔しくないヤツなんかいないと思う。
「悔しくないヤツは、バンドなんか辞めちまえ!」とか個人的には思ったりもします。
ただ、この「悔しい」は曲者なんです。
この「悔しい」という感情は、僕的にはやっぱりマイナスのエネルギーなんですよね。
悔しい思いをするのは絶対に大切。
負けた事がないヤツは、次、勝ちに行けないからね。
そう。
理想を言えば、この「悔しい」のマイナスを、きちんとプラスに転化して、若い子には頑張って欲しいんです。
「悔しい」のマイナスを、マイナスのまま置いておいて、次に行くためのエネルギーにはして欲しくないんですよね。
もう少しわかりやすく書くと「悔しい、いつか見返してやる!」というのを「目的」にしないで欲しいんです。
楽しくて、はじめたはずのバンドの目的がいつの間にか「見返してやる!」になってるバンドマンいませんか?
それだと、ちょっと悲しくないかい?
偉そうに書いてる僕も若い頃は「いつか見返してやる!」を目標にバンドをやっていたかもしれません。
具体的に何を見返すのか?って言うと、それは昔好きだった女の子かもしれませんし、人気が出たバンドかもしれませんし、見る目がない(と当時は思っていた)業界人さん、ぼく等のことを馬鹿にしてきた友達…だったかもしれません。
この「悔しい、見返してやる!」エネルギーは、最初にも書いた通りすごく強いです。
全部飲み込んでしまうぐらい強い。
すごく強いので、意外にそのエネルギーだけで一瞬は、がんばれちゃう。
これ読んでて「え?一瞬でも、がんばれるんなら別に良いやん?」と思った方もいるかもしれません。
でもね、経験上、マイナスのエネルギーは瞬発力は強いけど、持久力がないんです。
一瞬はその「悔しい」でがんばれるんですけど、それだけじゃずっと続けられないんです。
これは経験上、絶対に。
マイナスではじまったものは絶対に最後は上手くいかない。
仮にですね「俺のことを馬鹿にしたお客さん達を見返してやる!いつか人気者になってやる!」なんて思ってバンドをしてる人がいるとします。
で、頑張ったかいあって、そいつはメジャーデビューできて、CDもたくさん売れて人気バンドになったとします。
人気バンドになった…つまり、目的にしていた「見返してやる」が叶ってしまった瞬間。
その瞬間に、もうソイツはバンドやってる意味が無くなっちゃったわけです。
そんな内容の薄い小さな目的のために、あなたの音楽を使うんですか?と。
やっぱり本来は
こんな事を歌いたい
こんな音を鳴らしたい
楽しみたい
楽しませたい
感動させたい
などなど
音楽で何を伝えたいか?何を表現したいか?が、目的でないといけないと思うんです。
それは、つまりプラスのエネルギー。
そんな、プラスのエネルギーがないとライフワークとしての音楽、バンドなんて無理だと僕は思います。
何を誰に伝えたいか?っていう、中学生みたいな青臭い話になりますが、それがないとやっぱりやってる意味ってないと思うんです。
そういう目的や意味というのはすぐに自分では気づけないとは思いますが、続けていくうちに必ず出来てくる(気づける)と思います。
考えて一生懸命やってさえすれば。
自分にしかできない意味を探すのはきっと大事。
そういうプラスの力には、持久力がある。
一度、見つける事ができたら、もしかしたら死ぬまで使える力になるかもしれません。
だから、前に進むためのガソリンは、願わくばそんなプラスの力であって欲しいなぁ…と。
特に若い子には。
とは言え「悔しい!がんばる!」のダッシュ力も捨てがたいのも事実。
プラスの大きな目的と意味をふまえた上で、バランス良く使って欲しいなぁ…というお話でした。
心のガソリンは満タンで!!
…という、長い前置きは終わりで、次回から本編をはじめます。
ではまた!
倉坂
続 僕らがバンドを続ける理由 前置き
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