ごめんなさい!前回の記事で
次回から本編!みたいに書いたのですが、もう一回だけ番外編を書かせてください。
題して
活動に煮詰まってるバンドマンに読んでほしい本 特集
…僕がダラダラと文章を書くより、名著から学んだほうが早いな…と、連載9回目にして気づいてしまいました(笑)。なので、こんなblogより参考になりそうな、なおかつバンドマンに読んでほしい!と個人的に思ってる本を紹介してみようと思います。
ビジネス系の本が多いですが、ちょっと読み方の角度を変えたらバンドマンの考えるきっかけになると思うので。
※ビジネス本をバンドマンでもためになるように、読み方の角度を変るコツ
「会社」、「自社のサービス」、「商品」という、単語を「自分のバンド名」に置き換えて読んでみると、いろいろな発見があると思います。
活動に煮詰まってるバンドマンに読んでほしい本 特集
自己プロデュース力
今日、紹介する本のなかで一冊だけ選べと言われたら、この本を選びます。もう引退されてしまいましたが、島田紳助さんの自己プロデュース力という本。
内容的には、NSC (吉本のお笑いの専門学校)で、若手のお笑い芸人向けに講義をした内容を文字に起こしてるだけなのですが、本当に「学び」になることがいっぱい書いてあります。
才能×努力の話や、一発屋のしくみ などなど「売れるための方程式」的な内容は、バンドはもちろんですが、ビジネスマンの中でもバイブル化してるとか…。
いわゆる、自己啓発本とマーケティング本を足したような感じです。文字も大きくて読みやすいわりに内容つまりまくりの一冊。必読です。
はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術
これから起業したい人向けの本なのですが、この本の考え方がビックリするぐらい バンド運営に応用できる一冊。
マイケル・E・ガーバーさんという有名な企業のコンサルタント(たぶん)の本の日本語訳です。スモールビジネス=自営業を、きちんと回していくやり方の話なので、これも「自分の仕事」を「自分のバンド」に置き換えて読んでいくと、すごく勉強になると思います。
実は、この本、買ったまま何年も読まずに家で放置していたのですが、KANA-BOONとBrian the Sunの新宿LOFTでの2マンを見に行くとき、新幹線移動だったので、何か移動時間で読もうかな?と、読んでいなかったこの本を持っていって新幹線のなかで読みました。なんで、これ、もっと早く読んどかなかったの!?俺の馬鹿!!と後悔した一冊。
本編は物語調になっていって、さらにマクドナルドのエピソードなど、なじみのあるたとえ話も多いので、読みやすかったです。
ちなみに漫画版もありました。こちらは立ち読みでパラパラと読んだだけなのですが、個人的にはちょっと古い少女漫画タッチの絵が苦手だったので買いませんでした。内容的には同じだと思うので、活字が苦手な人は、こっちを読んでみるのもアリだと思います。
グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
60年代から活動しているアメリカのロックバンド グレイトフル・デッドの活動を追いながら、マーケティングの基本的な話をしてくれています。
めちゃくちゃ読みやすい!という感じではないのですが、「ロックバンドの活動」が題材なので、バンドマンがマーケティングっぽいことの基礎を学ぶにはちょうど良い本かもしれません。
ただ、60年代のバンドの話と、海外の本の日本語訳なので、その辺りを上手く「今の日本のバンドで応用するには?」と変換しながら読むと面白いかも。
それより、マーケティングってこういうことなんだ…と、学ぶ目的で読むほうが身になるかもしれません。グレイトフル・デッドとバンド名がタイトルなので、古本屋では間違って、音楽の棚に置かれてることも多い一冊。
コトラーが教えてくれたこと 女子大生バンドが実践したマーケティング
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』が流行った時に、似たようなタイトルの本が山ほど出てたのですが(笑)これも、そんな一冊。
タイトルに釣られて、半分ギャグで買った本なのですが、読んでみたら意外に面白かった一冊。結果、僕はフィリップ・コトラーさんの事をまったく知らなかったので、この本がマーケティング論のコトラーさんの入門の一冊になりました。
あらすじ的には、女子大生がバンドを結成して、いろいろと上手くいかなくて、そ問題をひとつづつ解決していく…という、
「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」同様、バンド活動が題材なので、バンドマンにも読みやすい一冊だと思います。
日本の学生バンドの話なので、「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」より読みやすいかも。
ただ、いわゆるプロ志向のバンドの話ではないので、最後は読みようによっては「え!着地点、そこ!?」っていう、とんでもないオチではあるのですが(笑)。
ここらで広告コピーの本当の話をします。
ここ最近で読んだ本のなかで、一番、目から鱗な一冊でした。
コピーライティングの本なので、若手のコピーライターさん向けの本なのですが、バンド活動だけでなく、”物を売る”という部分にフォーカスすると色々な発見のある本。
「キャッチコピー」とか気軽に僕も言ってましたが、本当はそういう意味だったのか!?と、なりました。
ってことは今まで気軽に「バンドのキャッチコピーを考えろ!」とか言ってたけど、間違ってたんだな…という発見が気持ち良かった一冊。
コピーライティングを学んでる人からすれば常識なのかもしれませんが、知らない業界の話は本当に勉強になります。
コピーライティング系の本は、言葉遊び みたいな部分にフォーカスした本が多くて、正直、読んでて面白くはあるけど、あんまり勉強にはならない本が多いのですが、これは実践的、実用的でそのまま自分に置き換えて使える!という印象の本でした。
コピーだけではあきたらず、マーケティングの勉強にもなる一冊。
この本がきっかけで、著者の小霜さんは、マキシマム・ザ・ホルモンとも、お仕事していたり…というエピソードもあったり、バンドマン必読の一冊かもしれません。
ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく
ホリエモンこと、堀江貴文さんの本。最近では一番新しい彼の著書「多動力」が話題になってますが、この「ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく」は少しだけ前の本。
ホリエモンの本は何冊も読んでますが、特に出所後に出ている本に関しては、正直、内容は似た感じです(笑)。1~2冊おさえておけば大丈夫かな?という印象。
「多動力」も、もちろん面白かったのですが、ホリエモンの本やネットでの発言、メルマガ、セミナーの動画を追いかけてる人からすると、「あ、全部以前に聞いたことがある…」という内容でした(笑)。
そんななかで、なぜこの「ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく」を推薦しているか?というと、堀江さんは極論を言い切るスタイルでお仕事をされているので、読む人によっては(特に日本人的な感性を強くお持ちの方からすると)とても”嫌なヤツ”に見えちゃと思うんです(笑)。
「言ってる事はわかるんだけど、なんか、こいつ気にいらないんだよな…」みたいな印象になってしまう可能性が…(笑)。その点、この「ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく」は堀江さんの人間性だったり、堀江さんが今までわざわざ語らなかったような、人間 堀江貴文がちゃんと文章になってる気がしました。
なので、ホリエモンの著作では入門編にちょうどいいかな…と。彼の考え方や仕事哲学っていうのはバンドマンはすごく勉強になる部分があるんじゃないかな?と思います。
後で紹介するキングコングの西野さんの本を読んでいると、彼の「お金とは信用」みたいな考え方は、すごく堀江さんの影響を受けてるのがわかります。
マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書
ちょっとバンドマンが読むには堅苦しいかな?と思いつつ、こちらもかなり流行ったマッキンゼー系の本。
マッキンゼーというのは、マッキンゼー・アンド・カンパニーという、世界的なコンサルティング会社さんでして、そこでの考え方なんかをわかりやすく書いてくれている本。
「ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」の方が読みやすいかな?と思ったのですが、僕が先に読んだのが、この「マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書」だったので、こちらを紹介。
有名な「空、雨、傘」という
①空を見たら
②雨が降りそうだったので
③傘を持っていく
みたいな”考え方の整理”という部分ですごく勉強になるので、バンド活動に限らず、何でも応用できそうな一冊。
海外のマッキンゼーの本も多いですが、どうしても英語の日本語訳とか、アメリカのエピソードばかりだと日本人の僕らにはピンとこない時もあるので、日本人が書いている本の方がわかりやすいと思います。
活字が苦手な方は、「漫画で読む~」的な同じ内容を漫画にした本も売ってるので、そちらを読んでみるのもいいかも。
魔法のコンパス 道なき道の歩き方
キングコングの西野さんの本。
正直、お笑いとしてのキングコングには失礼ながらまったく興味はなかったのですが、最近の表にでる彼のトピックは面白いものばかりで、見ていると勉強になります。
西野=炎上みたいなイメージがあるかもしれませんが(笑)発言の内容としては、まっとうだと思いますし、
今の時代の表現者はどうあるべきか?
どう活動していけば面白くて、みんなで幸せになれるのか?
みたいな、今の時代の表現者が進むべき道と空気感も読み取れる一冊だと思います。
ホリエモンの本より、西野さんは芸人さんなので”芸事”の話も多くて、バンドマンにも応用しやすく、勉強になる一冊と思います。
とはいえ、お笑い芸人というよりも、活動家みたいな肩書きが今の西野さんにはあってる気がします。バンドマンは読んでおいて損ないかと。
字も大きいし読みやすい本ですが、活字が苦手…という方は、雑誌で西野さんの特集をしてるバックナンバーもお勧め。
Discover Japan(ディスカバージャパン) 2017年 02 月号 [雑誌](特集:西野亮廣)
内容は、「魔法のコンパス」も「Discover Japan」すごく似てて、実はほぼ一緒なんですが(笑)、もっと言えば、西野さんのblogをまめに読んでると、彼の考え方は拾えるので、まずはblogを読んでみるとこからはじめても良いかもしれません。
古い本の紹介も…
駄目ですね、書いてるとノってきて、どんどん紹介したい本を思い出すのですが、キリがないので…。僕が、一番この手の本を読んでいたのが、2010年の頃なのでその頃に出会った本を最後に紹介して終わろうかと思います。
ただ、ここから紹介する2冊は、2010年頃の本なので、今の目線読むとちょっと情報が古いんです。今、読んで、どれぐらいピンとくるかがわからないのですが、基本的な考え方を学ぶには今でも有用だと思います。
未来型サバイバル音楽論―USTREAM、twitterは何を変えたのか
津田大介さんと牧村憲一さんの本。
著者のお二人にピンとこないようなら、津田さんはナタリーを立ち上げた時の中心人物、牧村さんは渋谷系なんかが流行った時に中心にいた方…といえば、バンドマンは「おお!!」となるのではないでしょうか。
USTREAM というのが、すでに古く感じてしまうので、時代の流れの速さを感じます…。ただ、レーベルの解説など、普遍的な部分もありますし、未読の方は読んでみたら何かヒントになるかとは思います。
ミュージシャンも音楽業界も、旧来のやり方からアップデートしていってる…という意識がこの本を読んだあたりから僕のなかに芽生えたので、非常に僕的には大事な一冊。
ここから津田さんの本は色々と読ませてもらいました。
牧野さんが最近だされた「渋谷音楽図鑑」も、今読んでる途中なのですが面白いです。
はっぴいえんど や 山下達郎、フリッパーズ~や、コーネリアスの曲が、楽譜つきで解説も載っているので、個人的には、そこにも萌えでした。
ちょっと話題がそれた。
で、そんな津田さんが偶然に、 みるきーうぇい の存在を知ってくれて、みるきーうぇい と繋がる…という、嘘みたいな事が起きたのももう数年前ですか。
みるきーうぇいの香織ちゃんと津田さんが会ってる時に、香織ちゃんが電話をくれて、電話越しで津田さんに挨拶させてもらった事があるのですが、ちょっと緊張しました(笑)
津田さんの本からパクったような事を、僕が偉そうにバンドの子にそのままアドバイスして、その成果が出てバンドの音が広がり、そのバンドが元ネタの津田さんと繋がる…という、夢のある話です。
小さなお店のツイッター繁盛論 お客様との絆を生む140文字の力
この本もたしか、2010年頃の本なので、今読んでもそこまでの発見はないかもしれませんが…。
要約すると「個人商店がうまくツイッターを使って商売を繁盛させよう!」的な内容です。
2010年頃って、自主活動しているバンドで、ツイッターを意識的に使ってるバンドもいてなかったので、かなり勉強になりました。
今では、みんなやってる事ですが、○○時頃にツイートすると効果的とか、ツイッターとはそもそもこういうものだ!とか、公式アカウントと個人アカウントの使い分け…など、色々と書いてて、これも当時は目から鱗な一冊でした。
時期的には、KANA-BOONの応援をしていた頃なので、KANA-BOON 躍進の影には、実はこの一冊の影響もあった!!…かも(笑)。
これ久しく読み返してないので、いま読み返してみたら、新たな発見もありそうな気もします。僕もまた読み返してみようかなと思います。
…と、硬そうな本から、読みやすそうな本まで、思いついた本を何冊か紹介してみました。
あえて、音楽系の本はなるべく避けてみました。(津田さんの本は入れちゃいましたが…)
色々な形でインプットしてみると、何か悩んだ時の突破口になるかもよ?というので、活字が嫌いではないバンドマンは、ビジネス系の本を読んでみるのもお勧めです。
ただ、こういう本ばかり読んで、頭でっかちになっちゃっても…なので、良い曲を作って、良い演奏をして、良いライブをする!という、ミュージシャンの基本は、忘れないようにしましょうぜ。
次回こそ、本編に戻る!!(たぶん)