昨今は、参加型のバンドに人気が集まりがちですよねぇ~ってな話の続き。
さぁ、具体的にどうやって参加型バンドになっていったらいいの?というのが今日のお話。
まずはライブでお客さんに参加してもらえるであろう、一番簡単な方法から①お客さんに手拍子をしてもらう
王道ですね。
②コール&レスポンス
これまた王道です。セイ!イエー!!カモン!イエー!!みたいな。
③振り付けを考えて、曲中でお客さんと踊る。
これまた王道です。踊っとけば、なんか楽しげやん。
…
はい。こんなライブをしたらいいんじゃないでしょうか?
…なんて事を、ライブ終了後の精算の時にライブハウスのブッキング担当の人に言われたことはないでしょうか?
で、これを読んでる ひねくれ者バンドマン(って決め付けてごめん)のアナタなら、ブッキング担当の人そう言われた時に、こう思ったはずです。
いや、そんなことやりたくないし
各言う、私も若い頃はそう思ってました(笑)。ブッキングの人 「ん~、デンキブランの曲…振り付けとかつけてみたら?」
倉坂 「は?踊るんですか?」
ブ 「うん。こう…もうちょっとお客さんとの距離感を…、みんなで楽しめる感じにしてみたら?」
倉 「絶対に嫌です (っていうか、こいつ、俺達のバンドの何を聴いてるんだろう?)」
みたいな話(笑)。
今でこそ私もライブの時に手拍子もあおれば、コール&レスポンスみたいなこともします。
でも若い頃は、それは尖っておりました(笑)。
今思い返すと、ブッキングの人が言いたかったのは「踊れ」って話じゃなくて、
お客さんに曲を聴いてもらうためや、お客さんに楽しんでもらうために、手段を選ぶな、もっと出来る事があるはずだから、色々とやれ!って話だったんですけどね。
ブッキングの仕事をさせてもらってる今ならわかる。
ごめんなさい。当時のブッキングで僕らの面倒みてくれてた○○さん。
やりたくないものはやりたくない。
ただ、頭ではわかってはいるのですが、根本的に僕も考え方は今でも変わってないです。今でも、やりたくない事はライブで無理にしなくて良いと思ってます。
やりたくもないコール&レスポンスを無理やりライブでやってるようなバンドを見ると、正直、見てて嫌な気分になる時があります。
「こんな感じにやっておけば、客は喜ぶんでしょ?」ぐらいにやってるコール&レスポンスは、見てる人を馬鹿にしてるのと一緒ですよ。
そんな、コール&レスポンスで偽物の一体感をだすぐらいなら、やめちまえ。
ただ、ただ、
ただですよ、
奥さん!!
やりたくない事があるのは良いと思うのです。
ミュージシャンなんてこだわって、なんぼです。
ただ、やりたくない事ばかりを並べるバンドさんが多くて、逆に聞き返すことも多いのですが
では逆に
あなたがバンドで一番やりたいことってなんですか?
または、あなたが自分のバンドの一番の強みと思ってる事はなんですか?
一番やりたい事と、一番の強み っていうのはちょっと違うかもしれませんが、このタイミングで一緒にそれを考えられると話が早いので並べてみました。
パッと答えられなくて、よくある解答
「良い曲を作ってたくさんの人に聞いてもらいたい」 → いや、それ、たぶんみんなそう思ってるし
「自分達の信じた曲をたくさんの人に届けたい」 → 上のと言い方が違うだけで一緒ですね
「とにかくお客さんを楽しませたい」 → うん。高校生のコピーバンドでももしかしたらそんな風に思ってライブしてるかもしれませんね
「音楽で…
以下略
もうちょっとだけでいいので、突っ込んで考えてみましょう。
例えば、
「良い曲を作ってたくさんの人に聞いてもらいたい」
その「良い曲」ってどんな曲?アップテンポ?バラード?歌詞が良い?メロディが良い?
その「たくさんの人」って、どんな人?具体的な性別は?年齢は?仕事は?
と、少しだけ思考を突っ込んでみましょう。
そうしたら、自分のやりたいことが、もっと具体的になるかもしれません。
若い頃、先輩に言われた話なのですが
先輩 「倉坂君はどんなバンドをしているの?」
倉坂 「う~ん…ポップな曲なんですけど、演奏は古めのロックで…ライブは楽しませる要素もあるけど、切ない感じもあって…、うまく言えないんですけど…」
なんて口ごもってたら、その先輩が一言
「俺に一言で説明できないような事がお客さんに伝わると思う??」
ズキュンときました。打ち抜かれました。
たしかに。
その時は、目から鱗でした。
自分達は何をやりたいバンドなのか?というのをシンプルに人に言えるっていうのは、すごく大事なんだな…と、その時、思い知った、倉坂青年でした。
というわけで、やりたくない事はやらなくていいので、その代わりに、
- 自分達の一番やりたい事(大切にしたい事)
- 自分達の一番の強み
を考えてみてください。
まさかの宿題です。
今日の授業はここまで。
…いつもにも増して、説教臭いえらそうな文章になってしまいました。
なかなか書きたかった本編にいけてません(笑)
次回に続く