リズム練習偏① ~クリック師匠と仲良くなろう~

リズム系の話は自分自身がリズム感あんまり良くないんで、地雷ではあるんですがやっぱり逃げちゃダメだよなぁ…という事で、今日はクリックのお話。

「クリック使って練習しろ!」なんて言われてウンザリしてる人も多いかと思います。かく言う僕もそうでした。

こんな練習して何になるの?とすら思ってました。

ロックやん!自由やん!ちょっとリズム走ってるぐらいの方がカッコいいやん!と。

ただ、今にして思うと、クリックと上手く付き合えてなかったんだな…とも思います。

バンドの子に「クリックを使って、家で練習してるんですけどねぇ…」と言われ、よくよく話を聞いてみると「あ、なるほど。それじゃ上手くならねーわ」というケースもちらほら。

じゃ、どういう練習したら良いの?という話を書いてみようかと思います。

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題して “クリック師匠と仲良くなろう。”

クリック師匠 (別名 : メトロノーム師匠、ドンカマ師匠)


クリック師匠はたいへんリズム感が良いです。

一度、テンポを決めたら、彼はぶれません。ただ、ひたすらリズムを刻み続けます。

本当に真面目です。

真面目がゆえに堅物の付き合いにくいヤツと誤解されがちです。

でも実はそんな事ないんです。

クリック師匠は、弟子である私たちの合せ鏡のような方です。

クリック師匠の事を「堅物」と思ってしまうのなら、それは弟子である私たちが「堅い」だけなんです。

では、どうやって楽しくクリック師匠と付き合っていけば良いのでしょうか?

あくまで私なりのですが、クリック師匠と楽しく付き合うコツをみなさんにお教えできたらと思います。

その前にまずは簡単なリズムのこと

よく「リズム感を鍛えるには裏拍が大事!」みたいに言われる事があります。

裏拍…わかるでしょうか?

小学校の音楽の時間にリズムを声に出して数える時に

1ト2ト3ト4ト 1ト2ト3ト4ト

みたいに数えませんでした?

これの

数字の部分が表拍
トの部分が裏拍

です。

わかりにくいようなら、例えば”四つ打ち”と呼ばれているリズムパターンを口で声にだして真似してみてください

ドッチードッチードッチードッチー

これの

ドッ の部分が表拍
チー の部分が裏拍

です。

ひとつの拍は、表拍と裏拍の2つで出来ている…ぐらいに理解してもらえたら、まずはOKだと思います。

バスケットボールのドリブル

表拍と裏拍の関係性を理解するには、バスケットボールのドリブルをイメージするとわかりやすいかも。

ボールを地面に叩きつけて、バウンドして戻ってきたボールをまた手で地面に叩きつけて…と繰り返すあれです。

床にボールが当たって音が出た瞬間が表拍
バウンドして手に戻ってきた瞬間が裏拍

です。

表拍だけ、裏拍だけ…”どちらか片方だけ”いうのはありません。

表拍が鳴れば(床にボールが当たれば)、
次に裏拍が鳴ります(手にボールが戻ってきます)

裏拍が鳴るから(手からボールが離れるから)
次の表拍が鳴ります(床にボールが当たります)

途切れない連続運動です。

このイメージを持てたら、クリック師匠と仲良くなれる日も早いかも。

ちなみに僕のクリック師匠は、デフォルトでこのドリブルみたいな動きが表示されてました(笑)。

文字でああだこうだ書くより、これを見てもらえる方がイメージ湧きやすいかもですね。

では、そろそろ実践編


ややこしく考えずに普通に使ってみましょう。

先ほどの動画のテンポ BPM120 で

1.2.3.4 ~と、表拍すべてでクリックが鳴っている状態 普通ですね。

これにあわせて弾いてみる。



「家でクリック使って練習してます」と言ってるのに、あまり成果の出てない人は、もしかしたらこの練習をしてるパターンが多いのかな?と思います。

これ無駄とは言いませんが、残念ながらたぶんあんまり練習になってないです。

クリックの音が拍の頭すべてで鳴っているので、クリックの音をしっかり聞いて弾いてたら、簡単なフレーズならなんとなく合わせて弾けちゃうんですよね。

こういう練習をしてる人は

  • なんとなくクリックに合わせて弾いてみて
  • なんとなく弾けるようになって
  • こんな練習して意味があるのかな?となって
  • 終了
…ってなパターンの人、多くないですか?

そもそもクリックを聞いて練習する意味ってなんだ?という話なんですが、これだと

クリックに合わせる事自体が練習の目的

になっちゃってるんですよね。

本来は、正確なリズムで鳴ってる音に、合わせて弾けるようになるのが目的じゃなくて、

自分の持ってるリズム感を良くする

のがこのクリック師匠との練習の目的です。

これをイメージしながら練習するだけで、かなり成果は変わってくると思います。

じゃ具体的にどうすんの?

表拍でクリックを4つならして練習してる状態というのは

自転車に乗れない子供が、両サイドに補助輪のついた自転車でずっと練習してるような状態です。

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なので答えは簡単。

まずは片側の補助輪を外してしまいましょう。

1.2.3.4 と鳴ってるクリックの1.3 を外してしまいましょう。

BPM120の曲なら、半分のテンポBPM60に設定して鳴らしてみます。

鳴ってるクリックの音が2拍目と4拍目(普通の8ビートのスネアが鳴る位置)で鳴ってるようにクリックの音を聞いてみましょう。

当然、1と3の時は音が鳴っていないので、音が鳴ってない部分でリズムを意識する事が大切。

こんな感じ

ここから地雷です。きちんと弾けてません(笑)。

合わせに行きすぎてて、リズムがちょっと怪しいです。

これは若干悪い例ですが、ニュアンスとしてはこんな感じです。

クリックが鳴ってないところでも、リズムを感じるのが大事

クリックが鳴ってないとこで、うえにも書いたバスケットボールがバウンドしてるようなイメージでリズムととれたら120点。

では、もうひとつの補助輪も外してしまいましょう。


4だけでクリックの音を鳴らしてみましょう。

BPM120の曲なら、60のさらに半分でBPM30に設定。 1.2.3 のリズムの鳴ってないところのリズムを意識して弾く


こんな感じ



これ完全に地雷。ちゃんと弾けてません。

えらそうな事を書いといてごめんなさい(笑)

でも、ニュアンスは伝わると思うので、とりあえずこんな感じです。

いきなり出来なくても良いので、クリックの鳴ってないところにもリズムがある…という事をまずは意識できたら良いかと思います。

※上の動画のメトロノームで 、ゆっくり跳ねながら動いてるようなボール みたいなヤツ?あのゆっくりな動きを見てたら、逆に混乱すると思うので、テンポを下げて4拍目だけで鳴らして練習する場合は無視してください。

  • まず、BPM120の頭でクリックを鳴らしながら弾いて、テンポ感を体で覚えこむ。
  • BPM60まで落として、2拍と4拍だけを聞いてクリック師匠とセッションしてるような気持ちで弾いてみる
  • もう一度、BPM120に戻して、BPM120のテンポ感をとにかく体にしみ込ます。
  • そのテンポ感を忘れないうちに、BPM30にして、4拍目だけでクリックの音が鳴るイメージで弾いてみる。

特に2拍と4拍で鳴らしながら、色々と遊んで弾いてたりすると、無機質なはずのクリックのリズムが、すごくノリ良く聞こえるようになってきます。

機械的、堅物と敬遠されがちなクリック師匠ですが、僕らのリズムの感じ方一つで、クリック師匠も生き生きとしたリズムに生まれ変わるはずです。

こういうのを覚えだすと、地味と思われがちなクリック師匠との修行も、けっこう楽しくなってきますよ。

クリック師匠と仲良くなってみてください。

リズムって無理に自分で作り出すものではなくて

無理やり機械的な一定なものに合わせるものでもなくて

元からあるものに乗っかるイメージなんだと思います。

だから、きっと”リズムに乗る”っていうんだと思います。

そして、サンプルでパッと弾いてみよう…と思ったら、思ったより弾けなかったので、普段から練習をしてないと、こういう時に恥をかくんだな…と思い知りました(笑)。

僕もクリック師匠に弟子入り、再入門したいと思います。

おそまつ

※とりあえずメトロノームは無理に買わなくても、まずは無料のiPhoneアプリなんかで良いと思います。

最初の方に書いた表拍と裏拍の話は、けっきょく後半あんまり関係なくなっちゃったので(笑)またの機会にでも。でも表と裏の話は基礎ですので覚えておいて損はないと思います。






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