「SNS時代に生き残るための人気バンドの条件」などと大風呂敷を広げて続けております。
連載の第5回目です。
前回の記事で、自分たちの「一番やりたい事」と「一番の強み」を考えて見ましょう!
なんて宿題を出しましたが、真面目な当blogの読者のみなさんは、もちろん考えてくれましたよね?
5年前ぐらいの自分達を例に出して解説してみます。
自分のやりたい事とか、強みとか言われても、普段から考えてないと答えられないですよね。昔の自分たちの事を例に出して、解説をしてみようかと思います。
↑ちなみに昔のThe denkibranの写真
2012年頃、まだデビューする前のKANA-BOONなんかとよく一緒にライブをしていたせいもあって、当時のKANA-BOON周りのファンの子が、よく僕らのライブを見に来てくれてた時期があったんですね。
要は、一瞬(ちょっとだけ)人気があった時期があったんです。
こういう書き方すると、ちょっとむなしいですが(笑)。
その時に気づいたことを書いてみます。
PROFILE
よくホームページなんかに載ってるバンドのプロフィール文章ってあるじゃないですか?そこを添削していくと、自分達の強みや、やりたい事ってみえてくる事もあるのかな?と。
当時の The denkibran のプロフィール文を「こんな感じだったかな?」と思い出しながら、多少、ディフルメして書いてみました。
The denkibran – Profile
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック
Mr.childrenやスピッツなど王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けた楽曲
ビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
はい。
だいたい、こんな感じだったと思います。(極端には書いてますが)
今、読むと、とっちらかってますね。
何を言いたいのかよくわかりません。
でも、意外にこういうプロフィール文章を表に載せてるバンドさん多いです。あと、これにくっついてきそうな文だと「ワンマンライブで○○人を動員。ソールドアウト」とか「ミナミホイールで入場規制」とか、「独自の世界観をもつ」とか、そんな感じの文章でしょうか。
添削と答え合わせ
では先に添削作業をしてみましょうか。今の僕が若いバンドからこんなプロフィールを提出されたら、「おまえは、自分たちの魅力を自分たちで理解していない!」とすぐさま駄目だしをいれます(笑)
まずは、もう一度、プロフィールを確認してみます。
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック、Mr.childrenやスピッツなど王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けたビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
まずは冒頭の文章
「60年代のTHE BEATLES や THE WHO …」の部分
それを書きたい気持ちはわかる。
わかるけど、
その部分いらない。
イギリスの昔のロックバンドが好きというのを必死にアピールしてるだけの文章に見えます。正直、THE WHO というバンド名をプロフィールにだして、今の若い子に効果があるのか?疑問です。
言い換えたら
「違うんです!僕たちはポップな歌もののロックバンドをやってるけど、60年代のイギリスのバンドが好きで、そこらの日本のロックバンドしか聞いてないようなバンドと違うんです!」
と、ただの「洋楽、聴いてますアピール」をしてるだけに見えます。
そもそも、プロフィールに THE WHOなんて書かなくても、THE WHO のことを知ってる人とライブの後に話をしたら、十中八九「倉坂さん、THE WHO 好きでしょ!?」と聞かれます(笑)。
曲を聴かれたら、ミスチルや民生さんを俺が好きだったのもけっこうすぐにバレます(笑)
そんな文章にしてまで必死にアピールしなくても、知ってる人にはわかってもらえるんで、容赦なく消しましょう。
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック、Mr.childrenやスピッツ、奥田民生など王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けたビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
次の文章
「ビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。」
これも、いりません。
「ビートルズライクなコード進行」というのは、ある意味でThe denkibranのテーマではあるのですが、普通のリスナーの人にはたぶんわかりません。
これも、「僕の作る曲はぱっと聴き、普通の聞きやすいコード進行もシンプルな曲に聴こえるけど、実はけっこう凝ってるんだよ!」と必死にアピールしてるだけです。
こういう事は売れてから、雑誌とかでライターさんに書いてもらいましょう。
自分で言わなくていいです。
聴いた人に判断してもらいましょう。
日本語の歌詞なんて、聴けばわかります。
ここも容赦なく削除。
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック、Mr.childrenやスピッツ、奥田民生など王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けたビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
さて、次の文章
「定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員」
一昔前のアマチュアバンドのプロフィールでよく見た文章ですよね。
こう、動員力を誇示してハッタリかましてく感じ。
これも特に今の時代にはいりません。
消しましょう。
そもそも、SNSなんかで全部、数字として可視化されっちゃってる今の時代に、こういうことを書いても意味がないんですよね。
100人お客さんが来てるらしいけど、twitterのフォロワー20人しかいないじゃん!とか、YouTubeの再生回数50回で止まってるじゃん!!と、ちょっと調べられたら、すぐにばれる。
で、昔ならレコード会社や事務所の人向けに、こういう事を必死に書いてアピールしてたつもりだったのかもしれませんが、経験上ですが、こんな
“自主企画イベントで100人を動員”なんて文章、レコード会社の人はまったく気にしてません。
お客さんも最近は頭が良いので、ハッタリかましてもばれます。消しましょう。
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック、Mr.childrenやスピッツ、奥田民生など王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けたビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
前半部分がすべて削除されてしまいました(笑)
次の文章
「ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバー」
メンバーと書いてますが、これ僕のことです(笑)
う~ん、レコーディングエンジニアになりたいのなら、この一文は残しておいても良いかもしれませんが、バンドのプロフィール と考えたら、いらない気がします。
バンドの個性 と 50回転ズは 直接関係ないから。
悩んだ時は消しましょう。
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック、Mr.childrenやスピッツ、奥田民生など王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けたビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
消していくと最後に一文だけ残りました。
「作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。」
魅力と書いてますが、果たしてのそのギャップは魅力になるのか?
それが魅力かどうかは聴いてる人に判断してほしいところです。
そもそも、この文章が生まれた原因なんですが、当時は正直、ライブよりもレコーディングの方にけっこう力を入れてました。
ただ、今ほどネットで曲を発表するような場もなかったので、そういう作りこまれた音源をお客さんに聴いてもらう機会がなかったわけです。
この一文は
「ライブだけで判断してほしくない、CDも聴いて欲しい」
という気持ちの現れでした。
ライブだけで判断されたくない
もっと書くと、”ギャップが魅力”ではなくて、ただ単に
CDに自信はあったけど、ライブに自信がなかったわけです。
という事は、この最後の一文のギャップの部分もいらないよ…と、いじっていまうと
60年代のTHE BEATLES や THE WHO、90年代の OASIS などのイギリスのロック、Mr.childrenやスピッツ、奥田民生など王道の90年代の日本のロックバンドに影響を受けたビートルズライクなコード進行に、切ない日本語の歌詞が乗る楽曲が特徴。
定期的に開催する自主企画イベントでは、ゲストを招き、毎回100人を超える動員
ザ50回転ズのインディーズ時代の音源のレコーディングエンジニア経験もあるメンバーによる作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブとのギャップも魅力。
作りこまれた音源と、ロック感のある熱いライブ
の一文だけが残りました。
なんじゃ、こりゃ(笑)。
どんどん内容が暴走していってますが、長くなってきたので次回につづけてもいいですか…。
“参加型バンド”の話まで持っていけてなくて、すいません。
つづく