勢いでどんどんいっちゃいましょう。自称”平成レトロフォーク” 花柄ランタン。
花柄ランタン
写真左より 中田ぷき(こものとボーカル) / 村上真平(ギターとボーカル)えっとですね…
当初、花柄ランタンの事を書く予定はありませんでした。
僕が南堀江knaveで働き出してですね、彼らも京都に移り住み、村上とはたまに連絡を取り合ったりはしてるんですが、正直あまりknaveに出演してもらう感じで絡むことが少なくなってたので。でも、この前のさよならゲバルイベントにも出てもらったし、うちのゲバルさん、カーネーションまでもらっちゃったしなぁ…
二番手は花柄ランタン。 今日のセトリめっちゃ好きかもしらん。 そしてぷきさんからThe denkibran卒業ゲバルさんへの花束贈呈。 pic.twitter.com/Oa5BQxJCwZ
— いたくらえりみ (@_i_t_a_) 2015, 12月 8
今、The denkibranでギターを弾いてくれてる安藤くんもすっかりトリコみたいだし…
花柄ランタンのファンになったってぐらい良かった
— 安藤圭佑 (@B_udonanDy) 2015, 12月 8
何より今年のミナミホイール最終日の最後に見たライブがすげー良かったし。
実は僕がライブハウスの人として出会ったバンド界隈で一番付き合い長いのは意外に花柄の村上だったりします。
僕のライブハウスの人としてのお仕事は実は「村上からはじまった」と書いても過言ではないと思います。
というわけで、花柄ランタンのご紹介。
女子高生と春の焼失
この曲、めちゃくちゃ好きなんです。
ライブで聴くたびに、僕の青春の残りカスゾーンがゾワゾワと刺激されて(笑)学生時代にタイムスリップしちゃうような感覚。毎度、泣きそうになります。
彼と彼女が奇跡的なバランスで描く世界感の楽曲は、童謡的でもあり、懐かしいフォークソング風でもあり、たぶん
イメージの昭和
若い子が聞いても、大人が聞いても、懐かしい風景でも曲で描かれてる世界って、実際の昭和ではないんですよ。花柄ランタンは平成っ子だから。
現実と似てるけど、現実とは違う パラレルワールドみたいな昭和の世界
たぶん花柄ランタン、もとい村上の頭の中にだけある世界。
宮崎駿の映画の街並みみたいな感じかもしれませんね、時代と場所がゴチャゴチャになってる街並みなんだけど、どこか懐かしい街並み…みたいな。
宮崎さんの場合はかなり計算して絵まで作ってるとは思いますが。
MOTHER2というバンドの話
けっきょく僕が村上の話をして、花柄ランタンの話をすると、このMOHER2というバンドの話になっちゃうんです。 ぷきちゃん、いつもごめんね。花柄ランタンの曲を作ってる村上という子は、元々クオリティの高い曲を作るヤツでして、高校生の頃から面白い曲を作る子でした。
その頃にやっていたバンドがMOTHER2というバンドでした。
彼が高校生ではじめて僕と出会った頃、僕のことを「師匠ー!」とか言ってくれたりして(笑)、コード進行がどうのこうの~みたいな話が好きな子だったので、その辺りで僕とも気があったんですね。
実際、すごい面白い和音の感覚を持ってる子で。
歌や演奏は下手くそだったけど(笑)本当に曲や歌詞、アレンジは関してはすごいなーと思ってたし、10こぐらい下の子ではあるけど尊敬してたし、がんばってさえくれれば、なんとかなるバンドだとずっと思ってたんです。
でもね
村上は、がんばらなかった(笑)
いや、当時なり(大学生なり)にはもちろんがんばっていたと思うんですが。僕だって「がんばれ!」とは言っても、今ほど具体的ながんばり方を提示してあげれてなかったし。(この辺りは自分の力不足。ごめん)
そんなこんなでダラダラしているうちに色々なタイミングの問題もあって、MOTHERはそのまんまフェイドアウトしていきました(まだ解散はしてないけどね!今度、MOTHER2ライブするらしいよ!)
大好きだった彼氏だって別れてしまえば憎さ100倍でしょ?
村上と付き合ってたわけでもないし(女の子が好き、男はいや)、別れたわけではないけど (笑) やっぱり村上の事は大好きがゆえに、同時に大嫌いでもある…という
(僕的には) 村上に対しては愛憎入り混じる複雑な感情を常に持っていました(笑)
なんの根拠もないけど、あの時、もっと一生懸命練習して、いわゆる”バンド活動”というものをがんばっていたら、MOTHER2ってバンドはもうちょっと陽の目をみてたと思うんです。MOTHER2がちょっと煮詰まったタイミングで、村上がはじめたのが、この花柄ランタンというユニットでした(初期のユニット名は”うちゅうじん”やったっけ 笑?)
なので、花柄ランタン に関しては正直
「ああ、村上がまた逃げた…」
と最初は思ってました(笑)。ありがちでしょ?バンドに煮詰まって、サイドプロジェクトで弾き語りはじめる…みたいな。
で、いつの間にかMOTHER2 → 花柄ランタン とメインが以降していって今にいたる。って感じだと思います。
ただ、悔しいけどやっぱり良いんですよね。
ぷきちゃん の 歌を得た、村上の曲ね、やっぱり良いんですよね。本当は「いやぁ、MOTHER2の方が良かったんじゃないの!?」とか、もっと意地悪を言ってやりたかったんだけど(笑)
良いものは良い。(だから、村上に腹が立つ 笑)
あまり語られてない気がするので、僕の花柄ランタン論を少しだけ
村上がどの程度、”花柄ランタン”という物を意識して曲を作ってるのか聞いた事はないんですが
村上の作る曲 と ぷきちゃんの歌 の相性 が すごく良い。
これ神がかってる気がするんです。
花柄ランタンで聞かせてくれてる、ぷきちゃんの歌のスタイルって、童謡の歌い手さん的で、いわゆるポップスシンガー的なスタイルとは違うじゃないですか?
前記事の ARKSの紹介 でも書きましたが、ポップス/ロックの歌の基本スタイルって「歌い手の気持ちを表現する」だと思うんですけど、言い方を変えると「自分のエゴをどう消化して切聞いてる人に届けるか?」っていう。
そういうスタイルとは対極。
そのスタイルの歌唱ゆえに、楽曲の世界感に対して、彼女の歌がすごく中立なんです。
歌い手のエゴがないぶん、曲のメロディや歌詞がさらっと聴いてる方の中に入ってくる感じ。
図式で言うと、
村上が物語を作る人で、ぷきちゃんが物語の語り部さん。
この感じってすごく面白いなぁ…と思う。このバランスは本当に神がかってる気がする。
村上のソロ弾き語りもすごく良いんですけど、村上が自分で歌うから「村上のエゴ」的なまた違う良さなんですよね。
今さらですが、良いパートナー見つけたな!村上!
ってな感じです。最近はね、あのがんばれなかった村上が毎日、twitterに30秒カヴァー動画をあげたり、外に向けての発信もがんばってますしね。
完全に余談ですが、去年のミナミホイールで、まさかの”花柄ランタンが出演”ってなった時ね、上記に書いた理由から、ちょっと腹立ったんですよね(笑)。
おまえ、ミナホに出ても、どうせ、がんばらないだろ!?って(笑)。
あの時はなんか勝手に1人で怒ってたなぁ(笑 愛憎渦巻いてました)
で、それをたまたま居てたFM802のDJになったばかり DJばんちゃん (村上の高校の先輩にあたる)に「花柄ランタン、ミナミホイール出るの?無駄!無駄!」みたいな事を言った記憶がある。
あれよくよく考えたら、FM802の人に僕けっこうな暴言をはきましたね (笑)
その節は失礼しました。その後、村上から「初ミナホなんで○○しよと思ってるんですけど、協力してもらえませんかねぇ?」みたいに電話がかかってきて、「あ、やる気あるんや…」と一安心したという。
結果、その年のミナミホイールは台風で流れちゃいましたが。
そもそも二人とものんびりした性格ではあると思うのでね。
マイペースでもいいから、がんばる時にちょっとだけがんばって(笑)良い曲をずっと聴かせてください。
ちなみに、やっぱり大人になってきて本人的にも、過去の自分に思うところあったみたいでね(笑) こんな昔話を書いたこのblogには、不覚にもちょっと感動してしまった。
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花柄ランタン、大好きです。(村上は好きと嫌い半々ですが 笑)
たまーーにでいいので、MOTHER2もやってね。20人ぐらいはずっと待ってると思うから(笑)。