続・アナタのギターを良い音で鳴らすためのイカしたやり方(精神論と心得偏)

好き勝手にギターの音の事を書いたら意外と評判が良かったので調子に乗っての第二弾。

アナタのギターを良い音で鳴らすためのイカしたやり方(初心者向け)
blogを更新するにあたり、色々と考えたのですがギターネタがやっぱり一番、書きやすいな…っていうのと、つい先日、僕がギターを買ったので今日は...

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 そもそも何を持って良い音とするのか?

“良い音”ってなんでしょうか。

実は一番難しい話かもしれません。

ジャンルをロックに限定した場合、いわゆる”良い音”ではないけど、”かっこいい音”や”ジャンルにあった音”というのが確実にあります。

“Lo-Fi”なんて呼ばれるあまり音質が良くないものがかっこいい!なんて風潮になったのは、80年代後期ぐらいからでしょうか?

90年代のグランジ~オルタナロックの頃が青春の自分としては、この辺りの”Lo-Fi”サウンドブームもしっかり通ってきてるので「ちょっとショボイ音がかっこいい」って感覚もすごくわかる。

わかるだけに、最近、若手さんに”スタンダードな良い音”を出せ!と強く説いているのは、色々と複雑な気分ではあります(笑)。

ちなみに、ローファイ系なんて呼ばれるジャンルでは、この Folk Implosion という人達が好きでした。



元ダイナソーJrの人でしたっけ?あんまり知らないんですが、Folk Implosionのこのアルバムはよく聴いた。このチープな感じがすごく好きでした。

どういう流れでLo-Fiな音ブームになったのかを自分的に考察

僕は基本、90年代後半の人なんで、その頃の音楽的なブームの流れを。

その前に、まずはロックの歴史から

エルビスプレスリーが腰をふって歌い(アメリカの)お茶の間を卒倒させた50年代をロックの起源とするならば、大雑把に書くと

50年代がロックンロール誕生

イギリスからビートルズが現れてバンドブームが起きたのが60年代

ビートルズがメジャーにした色々な手法をそれぞれの形で推し進めたのが70年代

進化し続けて”大げさ”になってしまったロックの流れを、また初期のシンプルなロックの形に戻したパンクロックが出現したのが70年代後半

ロック以外のジャンルをどんどん取り入れたりしながら、70年代までの流れをさらに洗練させて進化したのが80年代

みたいな感じだと思います。

(これはあくまで大雑把に書いたら…って流れです。他にももちろん色々とありますので。「全然、違うよ!」とか詳しい人、怒らないでください。)

90年代をリアルタイムで過ごした自分の印象として、当時、まず重要だったのは”80年代的なものの全否定”だったかもしれません。

昔から10年周期で文化は変わる…などと言います(今は移り変わりが速いので5年周期…下手したら3年周期ぐらいかも)

なので、90年代のクリエイターにとって、まず80年代を否定するところからはじまったのは不思議ではありません。

楽器、機材の進化、レコーディング機材や技術の進化を経て、80年代のメジャーな音楽というのは、綺麗にまとまってる印象のものが多いです。

なので、まずその”綺麗”を否定してみるところから、はじまったのではないでしょうか。

80年代的な

  • (音、技法としては)洗練されたヘヴィメタルを否定→ 荒々しいグランジ/オルタナティブロック
  • 綺麗にまとまったレコーディングの音を否定→ レニークラヴィッツなどに代表されるヴィンテージ機材を使った70年代的な音質のクラシカルロック
  • FMシンセの音色を多用したアレンジを否定→ 昔のアナログシンセを多用したアレンジ
あと、ヒップホップの影響も大きいと思います。

アンダーグラウンドな文化だった、ヒップホップがメインストリームで評価されてきた時期とも重なるんですよね。

そもそもヒップホップ自体が既存のレコードをサンプリング(録音)して繋ぎ合わせて再生して、別の曲みたいに鳴らしたトラックの上でラップをする…みたいなジャンル。

そのサンプリングをする機材をサンプラーというのですが、技術的な問題で当時は今ほど高音質でサンプリングできなかったんですね。

要はあまり良い音質でサンプリングできなかった。

でも、その音質の悪いロービット感が、逆に”かっこいい”となったわけです。

…みたいな文化のなかで育ったので、僕はローファイな音、大好きでした。

カセットテープのMTRにラインでドラムマシーンつっこんで歪ませて…とか、そんな遊びばかりしてました(笑)。

などの諸々の理由を含めて、極論を書くと

90年代というのは既存の価値観で”良い音”とされていた音を否定する時代

と書いても、ある側面では大げさではないかな?と思います。

なので、今でいう邦ロック的なジャンルの音でも「歪んでるドラムの音がかっこいい!」とか「あえてのチープなギターの音がかっこいい!」みたいな価値観が強かった気がします(僕の趣味的にそういうジャンルばかり聴いていた…ってのもあります)

じゃ、そんな色々な価値観がある中で何をもって”良い音”なんでしょうか?

って、ところで長くなってきたので~つづく~にしてみようかと思います。

ギターの音、あんまり関係ない、僕の思い出話だけで、ほぼ今回は終わってしまった。

つづく



Folk Implosion – Take a Look Inside

blog中でも紹介した Folk Implosion のアルバム。これ家を探してみたんだけど、手元になかった。たぶん廃盤だと思うので、またどこかの中古屋さんで見かけたら買おうと思います。



Mr.children – 深海
blog中で「歪んだドラム~」と書きましたがミスチルのドラムが突如歪みだした(笑)問題作。当時流行ってたレニークラヴィッツなんかと似た70年代ヴィンテージっぽいフィール満載のアルバム。これ、ニューヨークでレニクラ録ってたェンジニアさんと一緒に録ってるんですよね。そりゃ音似てるはずだわ…。

the pillows – Rock stock&too smoking
blog中で「チープなギターの音~」などと書いたのですが、チープではないのですが当時のグランジブームの頃のロックの音質を”かっこ良ければいいじゃん!”のスピリットで上手く取り入れてらっしゃった日本のバンドがpillows。これベストアルバムで、何より曲が良いので聴きやすいし当時の雰囲気を知る入門用にはちょうど良いかな?と。

※ がんばれば、ミスチルの深海はブックオフなんかで格安で手に入れられるはずなので、機会がありましたら聴いてみてください。

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