12月26日(金)にThe denkibran、南堀江knaveでライブをします!
年内最後!という事で、もう多少無理してでも時間を作って遊びにきていただけたら嬉しく思います。お願い。
さて、この日のイベントのタイトルが
『もし『The denkibran』と『craft rhythm temple』が、今20歳の若手バンドとして、大阪を中心に活動をがんばっていたら Vol.01』
という、よくわからいようなタイトルなのです。
どういう事かを簡単に説明しようかな…と。
これを説明するに辺り「The denkibranとしてのバンド活動」とは別のお話を。
普段の自分のお仕事の話も書いておいた方がわかりやすいかな…と、多少、長くまわりくどくなってしまうのですが、色々と書いてみようかと思います。
このblogを読んでいるような方なら、ご存知かとは思うのですが、私(Vo倉坂)はライブハウスで働いています。
今は、南堀江knaveという大阪のライブハウスで、ブッキング/制作 と呼ばれる仕事をしてます。
具体的に仕事の内容を、かいつまんで書くと
「出演して欲しいバンドさんに声をかけて、イベントを組む仕事」だったりします。
ライブハウスのスケジュールを埋めていくお仕事ですね。
今の南堀江knaveで働かせてもらってからはまだ2年程度なのですが、前に働かせてもらっていたライブハウスから数えると気がつけば8~9年ぐらいはこのお仕事をさせてもらってるようです(年数書くとあまり実感がないので、なんだか他人事みたい)
8年とか9年って書くと、すごくベテランみたいですね。
ところがどっこい。
お恥ずかしながら、自分はあまり仕事ができる方ではありません。
SNSやこういうblogでの表だったキャラ設定(?)が、たまに一人歩きしてる感もあるので、どういう風に自分が周りから見られているかわからないところもあるのですが、現実の僕を知ってる人なら、けっこうな人見知りの小心者…というのはご存知だとは思います。
あんまりガツガツ自分からいける方ではないんです(この辺りはさすがに年齢も年齢なので、言い訳に出来ないところもあるので治していかないと駄目なんですけどね)
そういう人間がやるには「ライブハウスのブッキング」という仕事は、向いている仕事ではないように思います。
実際、仕事をはじめたての頃は、ありがちですが「理想と現実のギャップ」「結果とお金の話」などで、かなり苦労しました。
そして、もちろん今でも現役で苦労中です。
さてさて。
仕事といえども辛い事ばかりでは続けられません。やっぱり楽しくないと。
ただ、他のライブハウスの人みたいなやり方で、ブッキングを楽しく上手くできる自信は正直ない。
そんな中で自分らしく、仕事としての成果、結果を出すにはどうしたらいいのか?
僕が選んだ方法というのが
「まったく無名の若いバンド、はじめたてのバンドと仲良くなって、その子達が人気者になるのを待つ」
というものでした。
人気者といきなり仲良くなるより、人気者になる前から仲良しの方が仕事しやすいもんね。
という、子供でも思いつきそうな発想(笑)。
でも。
まぁ、気が長い。
何年かかったら結果がでるんでしょうか?と。
本来の仕事内容だけで言えば、スケジュールを埋めるのが仕事なわけで、バンドと仲良くなるっていうのは厳密に言うと仕事ではないんです。
バンドの面倒をみる…って書くと偉そうですが、相談にのったりとかは、本当は仕事ではないんです。
…と、考えたら、今まで金にならない事ばっかやってきたなぁ(笑)。
ただ、このやり方しか出来なかったんです。
時間をかけてじっくりやろうよ。って。
人見知りという自分の「弱み」を先に書いちゃいましたけど、こんな自分にも一応「強み」はありましてね。
The denkibranというバンドをやってるという事。
これ、けっこうな強みなんですよね。
別に人気や動員があるわけではないけど、バンドをやっている。
つまり、バンドやってる人の気持ちがわかる。
これはそれなりに強みなんじゃないかな…と。
特に自分みたいに「人見知り」だったり「ガツガツわざとらしく行けない」人達の気持ち、現状はまだパッとしてなくて悔しい人の気持ち、人にまだ認められていないバンドの気持ち。
自分のバンドの活動が上手くいってない時に「他人に何を言われたら腹が立つのか、何を言ってほしいのか、どこを誉めてほしかったのか、どこを駄目出してほしかったのか」その辺りはけっこうわかってるつもりです。
いや、厳密に言うと人の気持ちなんてわかりはしないのですが「あの頃の自分だったらこうして欲しかった」っていうイメージだけはしっかりできてるつもりです。
要は「若い頃の自分がお世話になった、大好きなライブハウスの人達」みたいになれば良いんだな…と。
もっと言えば「あの頃の自分が、出会いたかったライブハウスの人」になれればいいんだな…と。
だから、はじめたての下手くそなバンドでも真剣にやっているんなら、なるべく一生懸命に話を聞きましたし、どんな気持ちで作った曲なのか?というのも一生懸命、聴いて考えました。
そして「演奏には参加しないけど、僕の事もメンバーと思ってよ」ぐらいの気持ちで、なるべく近い目線で色々なバンドと、色々な事を一緒に考えました。
打ち上げなんかで、よく冗談まじりに「お前達は俺の復讐の道具だ!」ってな事を若いバンド達に僕は言っていたと思います。
ずっと、The denkibranというバンドを続けてきたけど、大してパッとしなかった、いわゆる大人達に認めてもらえなかった…そんなコンプレクックスというのは、自分の中に「ない」と書くと嘘になります。
圧倒的に「それ」はあります。
もう10年以上前ぐらいになるんだろうけど、はじめてThe denkibranが中百舌鳥クラブマッシブで自主企画イベントをした時、お客さんも100人ちょっと来てくれて、どのバンドもすごく良いライブをしてくれて、それはすごく良い一日になりました。
でも、そんな話を後日、某人にした時の最初の一言が「へ?堺? 堺で100人集めても意味ないやん?」でした。
正直、すごく悔しかったです。
確かに当時は「堺」という街は、大阪のライブハウスの中では相手にされていない感はありました。
でも、見に来てもない人間、曲も聴いてない人間に、はじめての企画イベントを そんな一言で終わりにされてしまったのは、やっぱりすごく悔しかったです。
けっきょく、この人達は本質的なところを見ようとはしてくれないんだな…と、ある意味、そこで誰かに発信するのをあきらめてしまったのかもしれません。(今はまたちょっと違いますけどね)
だから、そんなコンプレックスを持った僕が「お前達、見ておけよ!かっこいいバンドが僕の周りにはこんなにいるんだぞ?認めろよ!」と、実態のない何かむけて、打ち込む銃弾だ!!みたいな気持ちで当時は若いバンドと仕事をしてました。
今はそういう気持ちとはちょっと違いますが。
若くて一生懸命なやつらは、本当に、向き合ったら向き合っただけ、色々と返してもらえるし、自分も勉強になる。
この何年かの仕事というのは本当に自分も勉強になりました。
実際に結果の出ているバンド、出かけているバンドもたくさんいてますしね。
そして、たくさんの恩返しをしてもらってます。
あの頃の努力が形になりだしてるんだなぁ…無駄じゃなかったんだなぁ…と、そういう活躍を見てると感慨深くなります。
でも、その影というわけではありませんが、残念ながら解散しちゃったバンド、今も足掻き続けてるバンド…たくさんのバンドがいます。
今ならもっと上手くやってあげれたのにな…と、改めて思い返す悔しいバンドもたくさんいます。
そんな中で僕もようやく、自分に出来る事、出来ない事のラインというのは、なんとなくですが、やっとわかってきました。
仕事としてのスタンスはこれからもきっと変わらないので、当面は今の感じをパワーアップさせて行こう!と最近はがんばっています。
…で、ふまえての自分のバンドのお話。
がんばってる若いヤツらと一緒にいると、本当に気分だけは若いままでいられるんです。
若いバンドががんばってると、自分も負けてられないな…と、なんだか、がんばっちゃったりしちゃうんですよね。
こいつらにかっこ悪い所を見せるわけにはいかない!というプライドも正直あります。
KANA-BOONには実は僕が彼らに影響を与えた…って以上に、やっぱり当時は僕がすごく影響も受けてましたし、それは最近の、みるきーうぇい、ARKS、そして今回のイベントに出てくれる さしすせそズ だってそうなんです。
でも自分の実年齢は、どんどん歳をとる。
ありえない話だけど、今こいつらと自分が同世代で、一緒にバンドやライブ活動をできたらきっと楽しいんだろうな…と、よく思ったりしてました。
自分は友達のつもりで若いバンドに接していても、やっぱりね、10歳以上歳の離れた人間を友達と思ってくれ…とうのも、寂しいけど、若い子には無理な話というのもわかってます(笑)。
寂しいけどね。
そして、これもよく冗談で言うのですが「俺が、今の気持ちや考え方のまんまで20歳に戻ったら、2年でメジャーデビューする自信あるで!」とか(笑)。
要は若い頃、自分ももっと真剣にバンドや音楽、人間と向き合えてたら良かったのにな…という、ちょっとした後悔が、そんなディフォルメされてそんな言葉になってたりします。
…ただ、若い頃に、真剣にバンドをやれてなかったからこその、今の出会い達なので、本当の意味での後悔ではないんですがね。
たら、れば…のお話しです。
そう。
そんな「たら」「れば」で、イベントやってみようかな?という、本当に些細な思いつきだけのイベントタイトルです。
そこに、最近、よくお世話になっているcraft rhythm templeを巻き込みました(笑)。
craft rhythm templeは全然、僕より若いですけどね、年齢に対するある種の開き直りと、若い子に対するリスペクト…的なところで、同じ匂いがするんですよね。彼らからも。
なので、そんな2組と、若手バンド(イベントの設定上は僕らよりも先輩バンド)ゲスト3組をむかえ、初心に戻ってがんばろう!という、来年への活動に向けての前哨戦的なイベントです。
前置きのつもりが異常に長くなってしまったので(笑)具体的なバンド紹介は次回の記事にゆずります。
長い文章、最後まで読んでくれてありがとう。
というわけで、12/26(金)、忘年会シーズンなどで大変かとは思いますが、みなさま、南堀江knaveでお待ちしております!!
チケット予約はメールフォーム、twitterなどのリプライでお気軽に!!
ではでは。
つづく
倉坂
12/26(金)南堀江knave イベントのお話し その1
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