最近、blogの更新をさぼりすぎだよなぁ~、なんか書かなきゃなぁ…なんて思ってた矢先。
ヤバイTシャツ屋さんのライブを超久しぶりに見に行きました。
図々しくも打ち上げに混ぜてもらったり、楽屋挨拶に行かせてもらった時に、ヤバT本人から「blog書いてくださいよぉ~」と、二回連続で言われたのでそれを真に受けて(笑)ヤバTこと、ヤバイTシャツ屋さんの話を書いてみようかと思います。
2018.6.20
10-FEETナオキさんと、大阪の仲間たち、きてくれたよー!
京都KBSホール DAY1
1枚目と2枚目
photo by @keijukawase pic.twitter.com/mS5TbuQNkH
— ヤバイTシャツ屋さん(バンド) (@yabaT_official) 2018年6月20日
ヤバT 進化論
結論から先に書いときます。ヤバイTシャツ屋さん、めちゃくちゃかっこよくなってた。
正直、感動した。 なめてた。 ごめん。 感動をありがとう。ライブを見るのは2年ぶりぐらい
ヤバTのライブをきちんと見るのはたぶん、2~3年ぶりぐらい。TVや雑誌でよく見かけるし スペシャで京都大作戦の映像が流れてたりするし
勝手にライブも見てた気になってたんですけど、メジャーデビューしてから彼らのライブをまったく見れてなかったんですね。
ごめん。
そりゃ、かなり場数も踏んでるし変わってるよね。
ただ、僕みたいに「インディーズの頃はよくライブを見に行ってたけど、メジャーデビューしてからライブを見れてない」みたいなお客さんも多いのではないでしょうか?
そんな人に向けて書いときますが、それこそ
knaveでよく演ってた頃とはまったく別もの
なライブでした。ライブを見させてもらって、本当に心の底からかっこいいと思ったし、感動したんですよね。
ちょっと振り返る
そもそも、ヤバTというかVo小山君との出会いなのですが、①「寿司くん」
僕の周りの若い子の間で「ぼく、寿司くん、好きなんですよねー!」「寿司くん、面白いですよねー!」 みたいに「寿司くん」というワードがやたら登場するようになるんですね。
で、「寿司くんとはなんぞや?」と気になって調べてみると、大学生の子が作ったシュールな自主製作アニメでした。
寿司くん 第十八話「かわいそうバンドマン」
たしかに、こりゃ面白いわ。
②MV
友達にMV撮ってもらうんですよぉ~なんて、ハウリングアンプリファーが「出来ました」と見せてくれたMVがこちら
え?何これ!?めちゃくちゃかっこいいんですけど!?
「友達に撮ってもらう」と言ってたので、正直こんなスゴイのが出来上がってくるとは思ってなかったのでビックリ
よくよく聞くと、その友達の名前は「寿司くん」
え?あのアニメの寿司くん?
その後、僕の周りのバンドのMusicVideoが寿司くんの手によって、やたら充実しはじめます。
みるきーうぇい
河内REDS
さしすせそズ
ARKS
The denkibran
※みんな撮ってもらってて羨ましかったのでお願いして、The denkibranも1本だけ撮ってもらいました
…と、その頃にはさすがに”寿司くん”こと”小山君”と顔を合わす事も多くなり、面識が出来て話もするようになってました。
そんな時に小山が
「岡崎体育さんっていう人が奈良にいて、その人のMVをしっかり撮って、もっと有名になって欲しいんですよねぇ~めちゃくちゃ面白い人なんですよ!」
みたいな事を言っておりました。
岡崎体育…その時は名前だけは知ってましたが、実際にどんな音を出してる人かも全然知らず、「へぇ~そうなんだ」ぐらいに聞き流してたのですが、
その後、岡崎体育のMusicVideoが完成したというので見てみたら
めちゃくちゃ面白いやん
小山、すごいなぁ…!!すごいヤツが現れたもんだなぁ…と感動したのを覚えてます。
みたいな出会いでした。
ここまで、長々と何を書きたかったかと言うと、
僕は小山君とは、ヤバイTシャツ屋さんのVocalとしてじゃなくて、映像作家の小山 として先に出会ってるんです。
ヤバイTシャツ屋さんの存在は知ってましたし、knaveにもよく出演はしてもらってました。ただその頃、僕としてはバンドでライブしてる小山よりも、カメラをまわして撮影してる小山の方が100倍かっこいいと思ってました。
ヤバイTシャツ屋さんの人気がだんだん出てきて、彼も忙しくなっていくんですけど、僕としては
バンド活動はこれぐらいにして、そろそろ映像の方に専念したらいいのに
ぐらいに思ってたし、本人にもそんなような事を言っていたと思います。ごめん。
そんなこんなで、その後 これがあり、
これもあり、
で、2トップでメジャーシーンに活動の場を移していくわけです。 すごいなぁ。
やっとヤバイTシャツ屋さんの話
で、やっと本題です。インディーズ/自主制作で活動していた頃のヤバイTシャツ屋さんって、音楽的なルーツが見えにくいバンドだったと思うんです。
「歌詞が面白い」という一点だけで、当時、よく比較対象としてキュウソネコカミの名前を出されて、本人達もキュウソと似てるかな?と首をかしげてましたし。
それも昔のヤバTなら、仕方ないんですよね。
実際、僕もキュウソネコカミの名前は出さないにしても、人から「ヤバTってどんなバンド?」って聞かれた時に音楽のジャンルで答えずに「プロの学園祭バンド」みたいな形容で説明してましたし。
その頃、小山に世間話がてら「どんな音楽、好きなの?」と聞いたときに「とにかく、10-FEETが大好きで…」という答えを聞いて、へー、意外!と思っていました。
今、ヤバTが10-FEETを好きと聞いて、意外がる人は少ないと思うんですけど、当時のライブから10-FEETを連想できたのは、彼の友達ぐらいだったんじゃないでしょうか
当時の彼らは、僕的には音楽的なところで実態の見えないバンドだったんです。
だからこそ、映像の才能を目の当たりにしていた僕としては、この小山君という人は、面白い事がとにかくしたい人で、自己表現が出来れば、映像でも音楽でもどっちでもいいんじゃないのかな?と勘違いしてました。
つまり、必ずしも彼にとって音楽である必要はないんだろうなと勘違いしていたんです。
当時の彼らのライブの仕方も、小山の面白い事を発信するセンスだけで成立していたようなライブの内容だったので、いわゆる「色物」としての印象がすごく強かったです。
今にして思うと、音楽的な基礎体力が、小山の作るキャッチーなセンスに追い付いてない状態だったんだと思うんですけど。
「今はキャーキャー言われてて良いけど、色物扱いでデビューして3年持つか?大丈夫か?」と勝手にデビュー当時も心配していました。
そんなタイミングで、彼らもデビューして忙しくなり、knaveにあまり来る事もなくなって少し疎遠になり、2年ぶりに先日のライブを見させてもらったわけです。
あれから約2年
諸先輩バンドにもまれ
京都大作戦にもまれ
それこそ大好きな先輩の10-FEETさんにもまれ
可愛がられ
怒られ
かなりの場数をふんだんだろうなと思います。
色物だったあのヤバTが、ただの正統派にかっこいいロックバンドになってるやん
え?何これ?めちゃくちゃ、かっこいいんですけど …と、本当にヤバイTシャツ屋さんのライブを見て不覚にも、めちゃくちゃ感動してしまいました。
それはたくさんのお客さんが盛り上がってる状況を一番後ろから見て、親心でホロっ…って感じじゃなくて、”かっこいい”というただその事だけに感動したんですね。
たかだか2年でバンドって、ここまで激変するもんなんだなぁ…と。
「環境が人を育てる」なんて言いますけど、まさにそんな感じの2年だったんじゃないでしょうか。
あの、音楽的なルーツが一切見えなかったバンドのルーツが、ライブを見てたらステージからヒシヒシと伝わってくるんですね。
10-FEETはもちろん、きっとマキシマムザホルモンも好きだったんだろうな、なんでもアリな感じってORANGE RANGEかな?…世代って感じやなぁ…みたいに。
例えば、KANA-BOONなんかとはまた違った形で、邦ロックに純正培養されたラウドな音楽がそこにあったのに、しつこいようですけど、とにかく感動したんですね。
そして、極めつけはここ
みんな気にしてないと思うけど、僕はヤバイTシャツ屋さん小山が無線ラン〜でお客さんをあおる時に言った「京都大作戦の街やろ!?」の一言に、あいつの好きな音楽に対するリスペクトと誇りと自信を感じてゾクっときた。そして河内REDSはやっぱ広い場所が似合う最高のロックバンドでした。おやすみ
— 倉坂さんはThe denkibran (@thedenkibran) 2018年6月20日
「京都大作戦の街やろ!?」
この一言が、僕的にめちゃくちゃかっこよかった。
ここでちょっと泣いたのは、あの会場で僕だけだとは思いますが(笑)
彼らの好きな音楽へのプライドや自信、そして何よりのリスペクト、全てが、とにかくあの場面に集約されてたように見えたんですね。
これ、要はメジャーデビューしてからの方が、ヤバTが本当にやりたい事が出来てるって事だと思います。
メジャーデビューしてからの方が自分の好きな音楽を出来てるって、かっこよすぎるやん。
今も健在な、自主制作時代に注目されるキッカケになった、シュールでビレヴァンっ子受けしそうな、サブカルキャッチーな面
そこにデビューしてからライブの場数によって、音として開花した”毎年、本当に心の底から楽しみにして京都大作戦に通っちゃうようなロックキッズ”の面
この2つのバランスがめちゃくちゃ歪に取られてて、そのバランス感覚こそが、今、ヤバイTシャツ屋さんをシーンのなかで唯一無二の存在にしているのかな?と思いました。
唯一無二と書きましたけど、本当に立ち位置が絶妙だと思うんです。
例えば、10-FEETだったりホルモンだったりを初期から好きだったお客さんの年齢層がそろそろ二十代後半~三十代になるかと思うんですけど、その層と、十代~二十代前半のフェス邦ロック勢みたいな客層の間をとって、つなげられてるバンドってもしかしたら、今、ヤバイTシャツ屋さんだけな気がするんですよね
なんか、気が付いたら絶妙にかっこいい位置にいるなぁ…て。
なんかね、これぐらいに大げさい書きたいぐらいライブがかっこよかったんですよ。
最近、よく思うんですけど、バランス感覚なんて歪なぐらいがきっとかっこいいんですよね。
それをマイペースに攻めながら、やってるヤバイTシャツ屋さんの未来に幸あれ。
3年持つか!?なんて思ってたけど、撤回
10年後がしっかり見えるバンドにいつの間になってました。
そしてカメラをまわしてる小山の方がかっこいいと思ってたけど、これも撤回
ヤバイTシャツ屋さんでライブしてる、今の小山の方が100倍かっこよかったわ。
小山の話ばっかりで、ありぼぼ、もりもり、ごめんね。
また見に行きます。
今度はヤバイTシャツ屋さんの単独公演を!
おわり