前回の投稿からすごく時間がたってしまった。
忙しくてblogを書く時間がなかったのもあるし、僕がまさかのインフルエンザになってしまったり、と色々ありました。
なんて書き出そうかな?とちょっと悩んでたりもしました。
「長く続けてること自体に意味はない」とか、身も蓋もない事を前回のblogで書いてしまいました。
さらに、身も蓋もない内容になるかと思います。ご容赦を。
売れるバンドと売れないバンド
極論ですが、世の中には「売れたいバンド」と「そういうのにあまり興味のないバンド」の二種類がある。そして「売れたいバンド」にはさらに「売れるバンド」と「売れないバンド」の二種類がいます。
こんな僕でも20代の頃は「売れたいなぁ」とか漠然と思いながらバンドをやってました。
(「売れる」とは具体的に、CDが何枚売れたら、売れてるのか?そんな話を書き出すと、また長くなるのでそれは別の機会に。ここで言う「売れる」とは、みんながたぶん考えなしによく使ってる「売れる」という意味。)
「売れるバンド」が「売れた理由」というのは、正直なところわかりません。
いや、身近なデビューしたバンドや人気バンドのアマチュアの頃を分析して、あと付けの理由で良ければいくらでも書けます。
本当の意味で、核心を突くような「売れた理由」っていうのは、本人達も含めて誰にもわからないんじゃないでしょうか?
ただ、売れないバンドが「売れない理由」というのはわかります。これはシンプルです。
売れない理由…それは
「才能がない」
身も蓋もない。僕は、天才なんて言葉は信じてないし、才能というのも結局は、その人が生まれてからの積み重ねが集積した物だと思ってます。
その積み重ねてきたものがない人間の事を、
そして、新しく積み重ねる気のない人間の事を、
「才能がない」と僕は呼びます。
「才能」と一口に言っても色々な才能があると思います。
楽器の演奏や歌唱、曲作りや作詞、ステージで人を魅了する力、音楽を楽しむ力。
人付き合いや、誰からも好かれる力、苦労を苦労とも思わない事だって…全部、才能です。
才能がない というのはつまり、その人が他人から評価を得るために必要な能力が欠落してる事、埋めるつもりもない事をこの場合は指します。
「おまえ売れてないよな?」と言われたら、おっしゃるとおり。
残念ながら、僕には才能がなかったんです。
悲しいなぁ。3年殺し
これ、かなり前に誰かと話してた時に出た話なんですが3年やってて売れてないバンドはもう売れないよな
うん。なるほどな。
これ、またまた身も蓋もないようですが、けっこう的確だと思います。
この3年の法則は、バンドに限らずだと思います。
3年やってなんの成果も出てないプロジェクトっていうのは、そもそも何かが間違ってるんですよ。
根本的に間違ってる場合もあるだろうし、ほんのちょっとだけの間違いを修正するだけで正解に近づく場合もあるだろうし、それぞれだとは思うのですが、とにかく何かが間違ってるんです。
「いや、10年やって売れた○○というバンドもいるよ?」と言う方もいるかもしれません。
もちろん、そんなバンドもいます。
でも、途中で絶対に何かが変わってるはずなんです。
作風が少しだけ変わったのか
メンバーが変わったのか
ライブの仕方が変わったのか
ネットでの立ち振る舞いが変わったのか
そもそもの考え方が変わったのか
(時代が変わった…というのもあるとは思いますが、外的要因なんで今回は除外)
何が変わったのかはわかりませんが、同じ事を続けてるように外からは見えても必ず何かが変わってるはずなんです。
それは媚びて売れ線に走った…とかいう安易な話ではなくてね、
元から自分達にある魅力が効率よく人に伝わるような術を得た
自分達を他人に発見してもらいやすくするための術を得た
とでもいいましょうか。
「コダワリをつらぬいて続ける事」と「ただ自分のエゴをつらぬいて続ける事」っていう、似て非なる二つの境目が、明確に見えてくるのが3年っていう期間なのかもしれません。
そこで冷静にそれを、ジャッジできて修正できる人と、ジャッジできないで意固地になる人…っていうのも、もしかしたら、才能のある、ないって話なのかもしれません。
「石の上にも3年」なんて諺もありますが、3年がんばる…っていうのは一つの目安なのかもしれませんね。
長いようで短い3年という期間。
自分のバンド活動を振り返ると、何回の3年間を無駄使いしてきたんだろうなぁ…なんて思ったりもします。
何回でもやり直せたはずなのに。
なんだか色々なとこで足踏みしながら、前に進まずに、なあなあになってしまってたなぁ…なんて後悔は正直ちょっとあります。
なんで足踏みしてたのか…その理由も今ならなんとなくわかるんですけどね。
特に、何も出来ないくせにプライドだけ高かった若い頃。
「自分に才能がない」っていうのを認めるのがきっと怖かったんです。
音楽なのか、ギターなのか、バンドなのか…自分でもよくわかりませんが、
自分が一番好きなことで「誰かに負けてる」っていう結果を突きつけられるのはやっぱり怖いし、耐え難い事だったんですよね。
「足踏みしてた」って事は、「勝負にいかなかった」って事なんで。
「勝負しない」から、負ける事がないのです。
勝てなくても、負けない事で自分のちっぽけなプライドは守れるんです。
これって若い頃の「ピュアなふりして、本当はただビビッてるだけの片思い」に似てるかもですね。
そんな3年間という時間をもう6回ぶんぐらいでしょうか。
気がつけば、ダラダラと時間を過ごしてしまった気もします。
その時、その時で一生懸命やってたつもりだったし、大切な出会いはたくさんあって、それはきちんと宝物にはなってるんですけどね。
散々、才能がない 才能がない と書いてきました。
一般的に言われる才能というのは残念ながら自分にはなかったと思います。
ただそれでも、この年齢になっても新しい音楽や、知らなかった古いバンドの事を調べたりしてるとワクワクするし、新しい人との出会いは嬉しいし。
「音楽が好きだ」とか「人が好きだ」っていう気持ちはやっぱり誰にも負けてない気もするので、これが自分の才能なのかもしれませんね。
という事は「本当の自分の才能」っていうのは、本当の最後の最後、死ぬ時に気づくのかも。
まぁ、そんなような事を思いながらバンドをやってた、ここ数年でした。
またしても長くなってきたので、つづく。
ダラダラ書くことでもないので、次の更新はなるべく早め予定(未定)
つづく